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2026年06月26日(金)

院庄林業株式会社の工場見学に行きました

 令和8年6月19日、前日の銘建工業様に引き続き、院庄林業株式会社様(※以下「院庄林業さん」と書かせて頂きます。)の工場見学に行きました。

 当日は、院庄林業さんの光嶋様のご説明により、工場内の色々な設備を見せて頂きました。

 院庄林業さんの創業は昭和30年と、比較的若い(といって創業70年にもなりますが)会社であり、前日の銘建工業さんと同様に集成材も取り扱っており、製材、プレカット材の製造・販売、住宅資材の販売、住宅の建築のほか、山林の育成・伐採も行っているなど、木材に関する事を非常に幅広く取り扱っておられます。

院庄林業株式会社 | 岡山の総合木材メーカー

 今回伺ったのは、当方が課題研究として木材の乾燥に取り組んでいる中、「減圧乾燥」という、少し珍しい方法で行っていることから今回お話を伺いました。

 

 木材の減圧乾燥について、「木材の乾燥(Ⅱ応用編)海青社」のP77には「2.3 減圧式乾燥」として以下の説明があります。

 「密閉された装置内に木材をおいて常温のまま減圧すると、木材内部と外周との圧力差によって乾燥初期には木材表面付近の自由水がさかんに蒸発する。しかし材温が下がるうえ、木材内部水分の表面にはあまり効果的でないので、結果的に乾燥はあまり進まない。したがって、減圧式乾燥ではなんらかの方法で加熱し、材温を装置内圧力に相当する沸点より高い温度として、沸騰によって乾燥を進めるのが効果的であり、水の温度と飽和蒸気圧の関係を把握しておく必要がある。」

 周囲の気圧を下げれば木材内部の水分が表面に出てくるけれど(※掃除機で吸うイメージ)、そうなると木の表面の温度が水滴により下がってしまう・・・木材の含水率を効果的に下げたいのであれば、乾燥庫内の温度を上げる必要がある。ここで、「気圧が下がっている」状態は、「沸点も下がっている状態」になるので、通常の高温乾燥(100℃以上)の温度以下でよい。その方が高温乾燥に伴い発生する、桧特有の色味や香量の低下も軽減できる。というのが減圧乾燥の思想です。

 院庄林業さんでは、先般伺ったオーアイ・イノベーション(㈱)さんの乾燥機を用いて、この減圧乾燥を行っております。

【視察報告】オーアイ・イノベーション(株)を視察しました : 岐阜県立森林文化アカデミー

製品情報|製材機・木材乾燥機の設計・製作ならオーアイ・イノベーション株式会社

 院庄林業さんには13基の乾燥機があり、うち4基が中温減圧乾燥機であるとのお話でした。

 通常の高温乾燥を行った材と中温減圧乾燥を行った材を見比べると、両者には明確な差がありました。

写真だとちょっと分かりずらいのですが、高温乾燥した材は見た目がパサついた印象で、色味も中温減圧乾燥の方が濃い印象があります。

【高温乾燥した材 明るいのですがパサついた印象があります】

【中温減圧乾燥した材 高温乾燥した材より色が濃く、内部割れも少ない】

 

 そのほか、木材の乾燥に関して色々とお話を伺いました。

 (※内容についてはノウハウも含むのでここでは割愛します)

 乾燥の前処理ひとつでも色々な見解があって興味深くも、さて、これから課題研究の実験をどうすすめたものか・・・またまた悩ましいところですが、せっかくお時間を頂戴して、色々な情報を提供していただいたので、また検討してみたいと思うとともに、質問するにはそれなりの知識がないと難しいという事を実感しました。

 院庄林業株式会社の光嶋様、ならびに同席頂いた岡山県森林研究所の方々におかれましては、この場をお借りして御礼申し上げます。

 

木造建築専攻 髙木