【視察報告】鍋浦のこ目立てセンターを視察しました
こんにちは。木造建築専攻の畑佐です。
北海道視察の2日目は、道内の帯鋸目立てを担う重要な拠点のひとつである「鍋浦のこ目立てセンター」を訪問しました。
小樽市銭函にあるこちらの工場では、道内の帯鋸の約4~5割を担当しているとのことで、その規模の大きさにまず驚かされました。
広い工場内には研磨機がずらりと並び、整理整頓されたとてもきれいな環境が印象的でした。

(工場内の様子)

(帯鋸は木箱に入れて道内の各地に配送する)
現在の社員数は11名で、そのうち6名が帯鋸の目立てを担当しているそうです。
北海道では凍結材を挽く機会が多く、そのための工夫として「底アサリ」と呼ばれる第二アサリをつけることがあるそうです。
すごく小さな工夫のように思いますが、これにより鋸屑やおが粉を効率よく掻き出し、鋸身に付着しにくくする効果があります。

(底アサリを付けた帯鋸)

(底アサリ専用の機械もありました)
生産効率の高い帯鋸を作るうえで、アサリ幅やピッチの設定は非常に重要で、製材機の回転速度やモーターのパワー、挽く樹種などを総合的に判断して決めるとのことでした。
さらに、同じ鋸を使っていても季節によって挙動が大きく変わるため、年間を通して微調整が欠かせないという話も印象的でした。

(自動アサリ出し機。初めて見ました)

(全自動歪み取り機。ひずみは0.03㎜以下に抑える)
お話を伺う中で特に感じたのは、目立て職人には鋸の知識だけでなく、製材機そのものへの深い理解が求められるという点です。
機械メーカーごと、さらには製材所ごとにクセがあり、それに合わせた帯鋸の調整が必要になります。

(木で作った研磨機。なんと動く!)
最後に、業界全体としての課題についてもお話を伺いました。
特に、後継者不足や設備更新に関わる補助制度の問題など、長期的な視点で考える必要のあるテーマが多く、改めて目立てという技術の重要性と、その継承の難しさを実感しました。
また、話を聞く中で、社長をはじめ専務や社員の方の帯鋸や目立てに対する熱意をすごく感じました。学び始めたばかりの私に対して、丁寧かつフレンドリーに様々なことを教えていただき大変嬉しかったです。
社長をはじめ社員のみなさま、お忙しい中ありがとうございました。
木造建築専攻 畑佐