澤田 雄喜
都市型の環境教育施設でインタープリターとして活躍
プロフィール
1987年生まれ 岐阜県岐阜市出身
岐阜県立農林高校卒業後、県外の大学へ進学。大学卒業後は、より実践的な環境教育を学ぶ為に岐阜県立森林文化アカデミーへ入学する。
アカデミー卒業後、
質問
アカデミーに入学を決めたキッカケはなんですか?
アカデミーは学内だけでも様々なフィールド・実践的な現場があり、学びの場として非常に魅力的に感じました。高校時代に環境教育に関心を持った私は、大学に進学しましたが、理論的な授業が多く、フィールド活動はサークル活動やアルバイトで補っていました。大学卒業を機に「現地現物主義」を掲げ、地元でもある森林文化アカデミーに実践的な学びを求め入学を決めました。
アカデミーの学生生活で印象に残ったことは?
とにかく現場に出る機会が多かったです。教室にいて話を聞くよりも、常に実習で動きながら成功や失敗を繰り返してきました。その繰り返しを経て成長していったのかなと思っています。
特に印象的だったのは、2年生の時にディレクターとして関わった小学生対象の夏のキャンプです。初めてキャンプ企画・進行・スタッフ管理をディレクターとして行いました。キャンプ自体は無事に終わったものの、自分の実力不足を痛感した苦い思い出でもあります。でも、この経験があったからこそ、なにがあっても乗り越えられるという自信にもなっています。
また、課題研究で取り組んだプレーパークでは、1から子供の自由な遊び場を作ることなんて自分にできるのか本当に不安でした。しかし、参加者やアカデミーの仲間に支えられながら卒業までの半年間続けることが出来ました。私の卒業をもってプレーパークは終了の予定でしたが、参加者のお母さんや先生など多くの人の協力で今もアカデミーで活動が続いているという事は非常に嬉しく思います。
今の仕事を選んだ理由
アカデミー在学中にはビジターセンターや自然学校など様々な環境教育的要素を持った仕事のスタイルを見てきました。そんな中、岐阜で育った私にとって、地域と都市部の環境教育の目線を持つことは自分にとってプラスだと思い、今の職場を選びました。在学中に職員が授業でアカデミーへ来てくれた事や、「京エコロジーセンター」へ実習で伺ったこともひとつのキッカケになったと思います。
アカデミーでの学びで役に立ったこと
来館者対応などで、館内案内をする時のインタープリテーションスキルはとても役に立っています。地球温暖化など人の暮らしに関わる環境問題をテーマにした学習施設なので、来館者が理論的な難しい話ばかりで飽きてしまわないように、少しでも興味を持ってもらう為の工夫は欠かせません。
また、専攻科目の環境教育だけではなく、他分野の授業や実習・同級生との交流もアカデミーで得た大きな宝物です。今の職場の地域柄、京都北山杉の産地に近く、暮らしに関わる学習施設なので林業や住宅に関しての知識が必要とされる場面も少なくありません。そんな中、共通授業で学んだことや、同級生が研究で取り組んでいた活動が来館者との話題の切り口となることもあります。専門的に学んだ分野以外の森~暮らしまでの産業や活動を知っていることは今の私の強みでもあります。
今の仕事で意識していることはなんですか
世間的に『環境』という言葉はマイナスのイメージが強いと私は思っています。環境にいいことをするのはめんどくさい、お金がかかる等のイメージが強いといわれています。こうしたマイナスのイメージを、プラスの方向で関心をもってもらう為にはどうしたら良いのかを意識しながらイベントを企画しています。
これからこの道を歩む学生へのメッセージ
ここで過ごす2年間はあっという間です。とりあえず「悩みながらでもいいからやってみる」ということが大事だと思います。進んだ先には、新しい発見があるかも知れませんよ。