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2018年10月30日(火)

森のようちえん指導者スキルアップ研修(連続講座)第2回「見て触って確かめて 五感を使ったキノコ講座」大盛況でした!

 

森のようちえんが全国的に広まる中、現場スタッフのスキル向上を目指して始まった森のようちえん指導者スキルアップ研修会(連続講座)、1回目のウィルダネス・ファーストエイド(野外救急法)に続く第2回目は、「見て触って確かめて観察するキノコ講座」。

なんてったってキノコは面白い。そして森の中で子どもたちはよく見つけてくるんです(多分視点が低い方が見つけやすいんでしょうね)。ならやるしかないでしょ、キノコの講座。でも食べる食べられないだけじゃないんです。名前を知るだけじゃないんです。じゃあどんな講座だったかというと。。。

今回の講師は我らが森林文化アカデミーの津田格先生!
7月に予定していた当講座、台風のためにやむなく延期となった中、24名の現場指導者の方々が当日集まりました。この講座には、森のようちえん、公立保育園、私立保育園、野外教育施設など、様々な現場から指導者が集います。

今回は、CBCの取材(夕方の番組で放映予定)も入り賑やかな研修会となりました。

午前中は、知っているようで知らない「キノコ」についての座学。スーパーで売っているキノコから、毒キノコや面白いキノコの話、キノコの生態や方言、そしてキノコと子どもをつなぐための「視点」などについてみんなで学びました。

午後は、さっそく津田先生と森へ。
と思いきや、建物から出たすぐそばにキノコが!面白い解説が始まります。意外にもみじかなところにキノコってあるんですね。それに形態もいろいろあることに気づきます。

森に入る頃には、受講生の皆さんの目も「キノコ目!?」になり始め、「あ〜、あった!」とかあちこちで聞こえ始めます。しまいには、同行していた撮影クルーのディレクターさんも見つけちゃうほどに。

さらにキノコを探す目で森を歩くと他のいろんなものにも気づきます。森の循環や、他の生き物たちなどなど。視点がググ〜ッと広がるんです。森のあちこちから「きゃ〜」「うわ〜」の声がこだまします。

最終的には50種類以上ものキノコを1時間ほどで採集できました。中には、どう見てもキノコに見えないようなキノコや、わずか数ミリくらいの小さなキノコまで、多種多様なキノコが集まりました。

お次は、津田先生の説明のもと、グループに分かれて図鑑を使って見つけてきたキノコを調べます。みなさん「う〜ん、う〜ん」とか「あった〜!コレじゃない??」なんて言いながら実物の特徴と図鑑の写真や絵、説明を見比べながら識別します。

その過程で、見つけた時には気づかなかった特徴や、キノコが暮らす環境、そして成長段階ごとに全く違う姿になっていることなどについてみなさん体感的に学んでいたようです。さらには、かじるとめちゃくちゃ辛い毒キノコを、あえてかじってみたり(もちろん吐き出します)とまさに「五感」を使っての観察となりました。

最後は、調べ終わったキノコをステージの上に並べ「実物キノコ図鑑」の完成!ほんの1日だけの図鑑です。こうしてみるといろんなキノコがありますね。

匂いのするもの、粉(胞子)が出るもの、触感が面白いもの、苦いもの、形が不思議なもの、色が出るもの、ちっちゃいもの、でっかいもの、カサカサのもの、ゴリゴリのもの、ヌメヌメのもの。。まさに子どもたちにとって最高の遊び相手です。

「今まで毒キノコは触ったらダメだと思ってましたが、カエンタケ以外は、どんどん子どもたちと触ったり、匂いを嗅いだり、いろんな視点で観察してみようと思います」

「食べるだけじゃないんですね」

「キノコにはまりそうです」

なんて嬉しい声をいただけました。

森の中には「うわ〜」や「へぇ|」や「すごい!」なんて声が思わず漏れちゃうような不思議や神秘がた〜くさん詰まってます。

森のようちえんや、子育てをきっかけに、今まで森とそんなに近くなかった大人たちが森に近づき、森を見る視野視点を広げ、森を楽しんでいく文化が広がっていくことを祈っています。

 

次回3回目は「木のボディ・ランゲージ」がテーマ。これまたさらに森を見る目が広がりますよ〜。お楽しみに。

なんちゃって先生 萩原・ナバ・裕作