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2022年07月09日(土)

【手計算で挑戦!】 木造の許容応力度計算

木造建築の新しいかたち(その185)木質構造に関する住育の取り組み
実務者のスキルアップをする住育:専門技術者研修「木造建築の許容応力度計算演習」を開催しました。この一連の研修は全5回となっていて、モデルプランに基づいて構造計算をひととおり実施する研修となっています。

演習については、福本氏に講師をお願いしています。福本氏は岐阜市内で構造設計事務所を主宰しています。主に非住宅を構造設計している建築士さんです。皆さんも御存知の通りの昨今の状況ですので、木造の構造設計者は皆さん大変忙しくしているのですが、お忙しい中、幸いにも講師を引き受けてくれています(アカデミーエンジニア科卒業生&クリエーター科科目等履修生というコネクションで、無理して引き受けてくれていだたいているかもしれませんが・・・)。ありがとうございます。

 

研修の様子

第1回は『荷重・外力について』研修しました。建物の重量、積載される重量、積雪荷重、風圧力や地震力など、木造住宅を設計する通常の仕様規定の簡易構造検討では計算しない「荷重」や「外力」について、手計算しました。

研修の様子

また、『梁上耐力壁の許容せん断耐力の低減計算』について研修しました。梁上にある耐力壁はそれを支える横架材の剛性によって見かけの変形が生じるため、梁上耐力壁の剛性を低減して考える必要があります。その剛性低減も思っていたよりも結構大きな剛性低減になることが多いです。木造住宅を設計する通常の仕様規定の簡易構造検討では検討しない「梁上耐力壁の剛性低減」について、演習を手計算によりおこないました。限定された時間の中で計算量が多いので、皆さん必死に計算しています。下階に柱のない梁上耐力壁の怖さを建築実務者の皆さんも感じていただけた研修となりました。

研修の様子

教授  小原 勝彦