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2023年06月21日(水)

自力建設「部材をつくる」スタート!

自力建設「屋外階段」の棟梁が決まり、計画立案が連日進められています。
これからは計画に並行して、「屋外階段」を建てるために必要な部材(パーツ)の製作も進めていくことになります。
部材を細かく加工する8月の「大工合宿」に向け、木材加工機械を使用して部材の準備を進めていくのがこの授業、「部材をつくる」です。

木材加工機械を使えば高精度・高効率で加工を進めることができますが、間違った使用法は精度を欠く加工となるだけでなく、大きな危険にもつながります。
機械の利用にはまず第一に、安全を支える日常点検と正しい使用法についての知識と実践が欠かせません。
また、「部材をつくる」では、目的にあわせた加工機械の使い分けも必要になります(使用する加工機械の一覧が木造建築専攻の「計測機器・専門設備」ページにあります)。
それぞれの機械の作動方式など特徴を知って理解することが、安全で効率のよい作業の第一歩です。

第1回は、部材製作の全期を通して多く利用することになる「四面モルダ」について学びました。
四面モルダは材料の4つの面を連続して平滑に削ることができる機械で、四角い断面の部材を欲しい寸法で迅速に製作することができる優れた機械です。
この授業で使用する四面モルダは、岐阜県森林研究所の研究用設備を借用しています。
機械を管理されている森林研究所・田中研究員を講師にお招きし、使用方法や注意点、日常整備の要領をご説明頂きました。

迫力ある機械に、学生も興味津々です。

実際に材を投入して加工の様子を学びます。
日焼けして表面も荒れている材が削られ、輝くような材面が現われていく様子には歓声が上がりました。

「機械に掛けたから大丈夫」とは限りません。
金属やプラスチックと違って木材は生物材料ですので、独特のクセがあることも多く、杓子定規な扱いが通用しないところがあります。
木のクセを考えて加工することが、良いものづくり(部材製作)に欠かせません。
実際に寸法を測定して状態を確かめ、寸法のずれの原因や改善法についても説明しました。

さて、今年度の自力建設の現場は、クリエーター科・木造建築専攻5名 + エンジニア科・林産業コース11名、学生計16名の大所帯で進めることになります。
改めて自己紹介も兼ねつつ、棟梁はじめ木造建築専攻より林産業コース生に向け、最新の計画を説明してもらいました。

この16名でどのように進んでゆくことになるのか、これからが楽しみです。

~おまけ~

授業後の校内で野うさぎを見つけました。かわいい~
自然豊かなキャンパスは素敵ですね。

教員:上田 麟太郎

自力建設2023 「ほとりの櫓」のこれまでの記録はこちらのページからご覧いただけます。