計測機器・専門設備
現地現物主義を体現するために、充実した木造建築関連の設備やツールが整っています。
自力建設や課題研究、日々の授業などで、これらの設備やツールを活用しています。
■構造関連設備・ツール
木材開放試験室に設置された実大強度試験機をはじめ、さまざまな構造に関連する設備やツールが整っています。
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実大せん断試験機(せん断試験と油圧サーボ型加力機) |
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最大負荷荷重150kN(静的加力)、ストローク±300mm、最大負荷速度50cm/secの性能を有する加力機。せん断試験を行う際に利用する。(設置されている壁は試験体) せん断試験スペースは、最大10m×4m×高さ6.6mまでの大きさの耐力壁や床構面等、実大実験が可能。せん断試験で用いる測定機器 ・高速ひずみ測定機 ×2 ・スイッチボックス 50ch×2 ・リール式変位計 2m型×3、1m型×4 ・ピストン式変位計 300mm型×6、50mm型×25、25mm型×25など |
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実大材曲げ強度試験機 |
圧縮強度500kN、曲げ試験200kNまでの荷重を加えることができ、最大スパン12mまでの試験が可能です。 | |
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接合部強度試験機 |
接合部分などの引張強度を測定します。 | |
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引張強度試験機 |
集成材ラミナ(小片)の引張強度を測定します。 | |
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グレーディングマシーン |
柱材及び板材の曲げヤング係数を測定します。 | |
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衝撃曲げ試験機 |
25mm角材の衝撃曲げ強度を測定します。 | |
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万能強度試験機 |
無欠点材等の小試験体等の強度をJISやJASに基づいて測定します。 | |
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常時微動測定器 |
建物は常に微小な振動(常時微動)を生じています。この揺れを測定するのが常時微動測定器です。センサーは小型サーボ型速度計(東京測振社製VSE-15D)を利用し、携帯用振動記録システム(東京測振社製SPC-51)にて、速度を計測します。 VSE-15Dは、測定周波数:0.2~70Hz、測定方向:水平・上下切替、測定レンジ:±0.1m/s、感度:Low(100V/m/s)・High(1000V/m/s)、である。 常時微動測定から得られた振動波形を処理することにより、固有振動数や減衰定数などを算出します。それらの結果を既往の測定結果と照らし合わせて統計的な処理を行うことで、建物の剛性、最大耐力など耐震性能を推定します。 |
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コンクリートテストハンマー NSR-III |
コンクリートの反発係数を測定します。測定場所は20×20cm以上の平滑面とし、測定点は出隅から3cm以上内側の場所で各測定点間の距離は3cm以上離します。計測した反発係数から、推定式を利用してコンクリートの圧縮強度を算出します。 | |
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スウェーデン式貫入試験機 SS-S-331 |
スウェーデン式サウンディング試験は、スウェーデン国有鉄道が1917年頃に不良路盤の実態調査として採用し、その後スカンジナビア諸国で広く普及した調査です。日本では1954年頃建設省が堤防の地盤調査として導入したのが始まりです。1976年にはJIS規格に制定され、ハウスメーカーを中心に1980年頃から 戸建て住宅の地盤調査方法として採用され、 2001年には国土交通省告示1113号に、地盤の許容応力度の算定式が示されたことから、現在ではJISA1221(2013)として戸建住宅向けの地盤調査方法としてもっとも普及しています。 | |
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ハンドオーガー |
ハンドオーガーボーリングは地中にオーガー(掘削器具)を人力で回転圧入させて土を切削しながら地中に孔を開けて、試料の採取を行う調査です。地表面下数mの軟らかい~中位の硬さの粘性土や砂質土の採取に適します。 | |
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ホームズ君
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長期優良住宅で求められる耐震等級2・耐震等級3といった住宅性能表示 の10項目の等級判定、建築基準法の壁量計算、壁の配置(偏心率・4分割法)、N値計算の適合判定が可能なソフト。 「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2017年版)」に準拠した計算が可能。 |
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ホームズ君
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耐震診断基準「木造住宅の耐震診断と補強方法(2012年改訂版)」に基づく耐震診断・補強設計が行えるソフト。日本建築防災協会の「木造住宅耐震診断プログラム評価」を取得。 限界耐力計算や保有水平耐力計算にも対応。 |
■木材加工関連設備・ツール
製材棟の製材機や、木材乾燥庫など木材の性能試験や管理に関連する設備やツールが整っています。
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自動送材車付き帯のこ盤 |
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原木(丸太)を縦挽きし、角材・板材などへ製材する帯のこ盤。演習林の原木を自力建設の部材へつなぐ、自力建設プロジェクトの始点となる設備。 | |
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ジャンピングクロスカットソー
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長い材料の横切りを行う丸のこ盤。保護カバーが丸のこ歯を覆いながら作動するため、比較的安全性が高い。 | |
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活木処(太陽熱利用木材乾燥庫) |
屋根空気集熱式ソーラーシステム(OMソーラー)を利用した木材乾燥庫。(2003年の自力建設)自力建設用の木材などの感想に使用します。 太陽熱を屋根で集熱し、高温の空気をファンを用いて庫内に導入します。同時に壁面からもダイレクトゲインにより熱供給を行うことで効果的な乾燥を促します。夜間は、放射冷却により冷やされた壁面で結露させ、外部に排水することで、翌日には乾燥された状況から再度太陽熱が供給されるサイクルが出来上がっています。 |
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木工用帯のこ盤 (バンドソー) |
材料を必要な寸法に合わせておおまかに切り出す「荒木取り」を行う帯のこ盤。 | |
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軸傾斜横切り盤 |
必要な長さに材料を切断する、横切りを行う丸のこ盤。角度をつけた切断も可能。テーブル移動式のため、合板など面材料にも対応する。 | |
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リッパ (リップソー) |
必要な幅に材料を切断する「幅決め」を行う丸のこ盤。対応できる材料の厚さは最大80mm。 | |
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卓上丸のこ盤 |
横切り用の丸のこ盤で、柱材など厚みのある材料にも対応する。移動可能なため、現場でも利用できる。 | |
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手押かんな盤 |
反り・ねじれなど凹凸のある材面を平滑に削る「むら取り」や、2材面の直角をとる「矩(かね)出し」を行うかんな盤。材料を手で押して切削する。 | |
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自動一面かんな盤 |
材料の上面を切削し、厚さを一定にする「分決め(ぶぎめ)」を行うかんな盤。対応できる材料の厚さは最大400mm。 | |
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四面モルダ
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4つの材面を連続して切削することができ、幅決め・分決め・矩出しを高能率で行えるかんな盤。対応できる材料の厚さは最大400mm。 | |
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コールドプレス |
4mまでの集成材, 幅接ぎ板を製作できる油圧式プレス。 | |
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高周波式含水計 |
木材の水分(含水率)を測定します。 | |
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応力波速度測定器 |
ハンマーなどで衝撃を与えて応力波を発生させ、センサーで応力波の伝わる時間を測定します。応力波の伝わる速度から強度(ヤング係数)を算出します。 |
■環境測定関連設備・ツール
建築物に関わる温熱や空気質、電磁波環境等の実測やシミュレーションツールなどが整っています。
■その他設備・ツール
建築物の計画や施工に関連する様々な設備、ツールが整っています。
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トータルステーション SET4000S型 |
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距離を測る光波測距儀と、角度を測るセオドライトとを組み合わせたものであり、従来は別々に測量されていた距離と角度を同時に観測できます。これによって、観測により得られた角度と距離から新点の平面的な位置を容易に求められます。 自力建設など、敷地測量の際に使用します。 |
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大判カラープリンター(B0サイズプロッター)
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B0サイズ巾(1118mm)まで印刷できる大判のプリンター。6色染料インクを用いたサーマルインクジェット方式。2,400×1,200dpiで印刷可能。 大判の建築図面やプレゼンボード、ポスター、垂れ幕など様々な場面で活用できます。 |
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全周自動墨出し器 ROBOLINE CP-808
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数本の赤いレーザー光を、壁面・天井・床面に照射し、水平、直角などの基準となる線を出す(建築用語では「墨を出す」)精密測定工具。 既存建物調査では、このラインを基準に床や柱の傾きをチェックします。自力建設建設時の地盤や基礎の高さを決める際にも用います。 |
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既存建物調査道具 |
レーザー距離計や鉄筋探知機、含水率計、シュミットハンマー、デジタル傾斜計、防塵デジカメ、360℃全天カメラ、掃除機といった機材から、打診棒、クラックスケール、点検鏡、ピンセット、防塵服などの道具まで、3次診断までの建物調査で仕様可能なツールがそろっています。 | |
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大工道具(木材加工道具類) |
指矩(さしがね)、墨ツボ、手ノコ、ノミ、カンナといった手工具から、丸鋸、インパクトドライバー、サンダー、グラインダーなどの電動工具まで、木工事で使用する道具一式がそろっています。 主に、夏休みに行う自力建設の「墨付け・刻み」から建物竣工まで頻繁に使用します。 |
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建築模型製作道具 |
大判のカッティングマットや長い直尺に加え、軸模型製作時に活躍する卓上丸鋸盤がそろっています。 模型製作に用いるスチレンボード、バルサ材、角材、NTラシャ紙などの素材も常時準備しています。。 |
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情報機器・CADツール他 |
情報処理室は24時間利用可能で、CADソフトやGISソフト、画像編集ソフト、オフィスソフトが使用できます。 また、学生室近くには、コピー機やA3モノクロプリンターに加え、A3カラースキャナ、B0大判カラープリンター等が設置され授業やプロジェクトに限り自由に利用できます。 CADの授業で用いるAutoCAD2021は学生は無料で使用でき、学生のパソコンにインストールし利用することが可能です。ノートパソコンを学生室に持ち込んで作業する学生もいます。 |