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2017年10月25日(水)

目指せ、精度目標クリア!! エンジニア科1年生「測量」

エンジニア科1年生の必須授業「測量」が終了しました。

林業の仕事の中で、「測量」は事業面積の把握や路網の線形設定等で必ず必要となる技術です。

学生達が初めに使うのは、アナログ機器の牛方ポケットコンパス。これを使って機器の取り扱いや設置、測定の仕方などを山林測量の基礎を学びます。

ポケットコンパス、構造は単純な機器ですが、あちこちにノブや調節リングがあります。手際よく使うには、仕組みをしっかり理解しておかなければなりません。

最近は、デジタルコンパス(コンパス機能付きレーザーレンジファインダー等)も普及していますが、山林測量を覚えるならまずは、ポケットコンパスから。コンパスの特性を知る上でも、ブラックボックスのないアナログ機器はやはり良い教材です。

授業では、演習林の事業地で実践的な測量も行います。現場では、下草も茂り、地形も悪い中で機器を設置しなければならず、ポール立て一つとっても、コンパスマンが三脚が立てやすい場所、次の測点が見やすい場所を選ぶなど配慮すべきことが色々あります。このような作業の勘所も実習の中で身につけていきます。

アナログ測量の後は、デジタルコンパスを使って同じ場所を測量します。アナログ、デジタル2つの作業をすることで作業性や特性等を実体験をもって比較することができるという訳です。

現場作業の後は、測量データーの図化です。ここでもまずは、分度器と定規を使ったアナログによる手書き図化作業を体験します。

手書で図化するときは、縮尺や基点の場所をしっかり自分で考えないと図が紙上からはみ出してしまいます。また、例えば方位270度が、東西南北のどちらに当たるのか、自分で分度器を当てることで実感することができます。ここでもアナログの学びは大切、そのうえで、PCを使って図化を行うと、その便利さが身に沁みます。

測量で大切なのは、やはり精度。今回の測量では、森林整備補助金の申請等で求められる1/200の精度を目標としました。簡単に言えば200mの距離を測った時、1mのずれ以下にするということです。決して高い精度とは言えませんが、初めて測量をする者にとっては結構な難関です。今年は、ポケットコンパスを使った測量で、4班中の3班が目標を一発クリア。優秀です。

最終日は、精度が出せなかったデジタルコンパスのリベンジマッチと、レベル測量等を体験し、今年の授業終了となりました。

エンジニア科1年生のみんな、お疲れ様!

以上 報告は、担当 伊佐治でした。