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2016年03月31日(木)

森林学会に参加しました

教員の横井です。3月28日から30日まで、日本森林学会の大会・関連集会に参加するため、神奈川県藤沢市にある日本大学生物資源学部に行ってきました。その出張報告です。

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28日は研究発表の聴講です。メインは企画シンポジウム「低コスト・省力的再造林に向けた個別要素技術の展開」と「技術教育,専門教育としての森林・林業教育―学校教育を中心に―」です。

午前に行われた「低コスト・省力的再造林・・・」では、再造林の低コスト化を目指した11題の研究発表がありました。主となるのは、コンテナ苗の活用です。苗木生産から植栽、保育まで、どの部分でどれだけのコスト削減が可能かが、様々な問題点とともに、少しずつ明らかになってきました。

 

午前と午後の間の時間帯は、ポスター発表のコアタイムです。熱気あふれる議論が、あちこちで展開されていました。

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午後の「・・・森林・林業教育・・・」では、前半の大学・大学校・高校の林業教育の現状・問題点と、それを踏まえた提言についての発表を聞きました。各セクターでの厳しい状況がわかるとともに、期待の大きさも伝わってきて、身の引き締まる思いをしました。この会場にも多くの聴衆が訪れ、林業教育に対する関心が高まってきているのではとの希望が持てました。

 

29日のメインは、「生態」と「造林」の分野別発表です。午後の造林会場で、「約100年生のヒノキにおける樹高成長、およびそれと直径成長の関係」という発表をしました。自身の発表の前後を含めて会場はほぼ満席でしたので、ひとまずはホッとしました。

他の会場に聞きにいったり、ポスターを見たりと、二日目も濃密な一日でした。

 

30日は、森林施業研究会のシンポジウムを主催しました(会の代表をやっているだけですが)。テーマは「地域を代表する広葉樹林をどう保全するか」。神奈川県・山形県・長野県の研究者に、それぞれの地域における広葉樹林の保全について話していただきました。神奈川県の田村さんは「丹沢モデル-シカからブナ林を守る神奈川県の取り組み」、山形県の上野さんは「山形県におけるナラ枯れ被害と対策」、長野県の小山さんは「保全すべき対象とその方法を考える-ブナを例として-」です。

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会場が広く、さすがに満席とはいきませんでしたが、多くの方々にご来場いただきました。アカデミーの卒業生も4人、美濃から駆けつけてくれました。

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ここには書かない(書けない?) 夜の部の交流を含め、今回も熱く濃い3日間でした。

 

報告:横井秀一