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2017年09月07日(木)

施業プランナー技術維持研修を郡上市大和町で開催しました!!

平成20年度からの県主催施業プランナー養成研修の受講者は、累計で133名にのぼっています。

技術維持研修とは、この施業プランナーとしての基礎的な知識を有する人材に対し、おおむね5年毎に資質維持や時機に応じた知識を取得させる研修のことです。

  今回は、5回のコースの1回目として郡上市大和町「大和振興事務所」の会議室において、施業による「森林流域環境保全・改善のしくみとその効果に関する簡易モニタリングの方法及び地域森林計画への利用」として、岐阜大学 工学部 社会基盤工学科 環境コースの篠田成郎教授を招いて講義していただきました。

内容としては、午前中に流域環境の観点から間伐をはじめとする森林管理の実施による森林環境の変化から適切な施業を選択すること、温暖化・気候変動の状況を森林への影響、良好な森づくりのための施業プランニング方針、森林機能の簡易評価方法について、篠田教授の講義を受けました。

間伐が滞り気味になった頃からアユやアマゴの漁獲高が減ったこと、森と川を調査することで、木材生産、水源涵養、快適環境、土砂流出防止、生態系保全の森林機能を簡易評価できること等が理解できました。

午後は、郡上市大和町古道の「郡上市有林」に移動し「森の通信簿」という手法を用いた森林機能評価の実習を行いました。

森の中と森の中の川の2カ所の調査地点において、テキストに示された項目に従って25項目の調査を行い、最後に採点をして5機能別レーダーチャートを作成して森林機能評価を行い、簡便な調査を理解することができました。

また、2013年からの機能別評価の変化の説明もあり、間伐実施によって土砂流出防止、水源涵養、生態系保全機能が高まっていたが、今回の調査で土砂流出防止機能の低下も見られ、再度の間伐施業の時期が来ていることの分析・評価がありました。

それぞれの受講生が子どもでも楽しみながら森林機能評価のできる「森の通信簿」の説得力をいかに活用すべきかを理解している状況でした。

今後、施業プランナー技術維持研修は、架線系生産システムの基礎知識、低コスト造林、獣害防止、森林管理提案営業・林業林産業の最新動向、生産管理を行うためのマネジメント・効果的経営と進めていくととしています。