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2016年11月30日(水)

「キャリアカフェ2回目を行いました!」

11月24日。クリエーター科1年生を対象としたキャリアカフェの2回目が行われました。

今回は住宅資材の総合商社であるヤマガタヤ産業株式会社の吉田社長、吉田室長、鷲見係長をお招きしました。

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大正7年に材木店として創業され、今年で創業98年。郡上の良質な桧・杉を伐り出し、長良川を下り、消費地である岐阜・名古屋へ運んだのが始まりです。しかし現在、国産材の価格はどんどん下落しています。その転機はプレカットが広まった事。大量に安定供給でき、狂いにくい(クレームが出にくい)材をビルダーは求め始めました。そのため、海外へも目を向け始めます。そして上海やベトナムに拠点を持つ、木材輸入関連会社の旭商事を設立されました。時代の流れにぴたりと寄り添い、“木の国”岐阜から世界と繋がっていきます。

 

現在、ヤマガタヤ産業では、100樹種6000枚の無垢一枚板を扱っています。そのきっかけは、なんと吉田社長の趣味から始まったとの事。岐阜県銘木協同組合の理事に就任され、毎月開催される市で銘木を眺めていたら、面白そうで買い始めたそうです。しかし、和室から洋室文化へ変化し、銘木を使う場所が無い現代の住宅事情。総合商社の強みを活かし、木材を使うシーン全体を提案することで販路を開いていきます。その頃、吉田室長が入社されます。

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右が吉田室長

 

 

「女性が男性社会の業界で活躍できるのはどのような事か?」と考え、物流や情報発信(ホームページ、ネットショッピング)部門に力を注ぎ始めたそうです。海外へのネットワークを持っていたので、香港のJAPANブースへ出店。すると、日本は気候・地形が富んでいるため樹種が多く、銘木がたくさん出るため、驚くほど反響があったそうです。現在では台湾、韓国、シンガポール、インドネシアとアピールを続け、海外への輸出を始めています。

 

他にも次々と新しい木材の世界を拡げていることも魅力です。伝統工芸とコラボレーションした「無垢一枚板の藍染め」。

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「無垢一枚板の藍染め」

 

銘木も藍染めも、高齢化とクローズした世界では売れない。続けたくても、売れなければ続けられない。世界初として情報発信していくことで新たな文化を生み出しています。国産材の廃棄物から生まれた「木の塗り壁 Mokkun」。大学や高専との共同研究を重ね、全国各地へも広がりウッドデザイン賞2016も受賞されました。今年はさらに「ジブンマテリアルハウス」という新しい会社も新設。スマホを使い、住宅資材物流を全国規模に広げることにチャレンジを始められました。

 

 「木材業界は遅れている。だから可能性がある。」木材の奥深さを愛してやまないからこそ言える言葉。木を活かそうとする熱い想いから生まれる製品達。男性社会で女性が活躍される姿からも、ますます発展する可能性を感じさせていただきました。 

クリエーター科1年 石原純子

 

 

次回12月7日は、根尾開発の小澤社長をお招きします。

キャリアカフェ担当:松井勅尚