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2020年07月13日(月)

第1回施業プランナー技術維持研修を開催しました。

令和2年度施業プランナー技術維持研修 第1回

(1)  目標林型と森林施業                          9:40〜12:00

森林文化アカデミー 教授 横井 秀一

目標林型と森林施業について、森林文化アカデミー教授の横井先生よりお話をいただきました。

講義では、はじめに施業プランナーの責務について解説いただきました。プランナーは、所有者に最も近い存在であるということ。森林整備をした結果はすぐに分かるわけではないため、未来のビジョンを見据えて現在の施業をプランニングする能力が求められること等を教えていただきました。

そのうえで、森林施業には4つの原則を紹介してくださり、4つ原則が欠けた残念な施業の事例を紹介しながら、プランナーとして、根拠を示しながら目標林型を決め、これを実現するために合理性のある森林施業をしなければいけないことをお話くださいました。

(2)        林業事業体としての林業経営とは何かを考える

〜林業関係者にとっての目標林形とは〜                   13:15〜16:15

指導林家 (株)極東森林開発 代表取締役 中原 丈夫

中原さんは、専業林家(自分で山を所有し、その森林を活用して生計を立てている)です。そのため、中原さんの森づくりは、専業林家としての資源の持続が最も大事であり、山が荒れることを最も恥ずべきことだと位置付けられています。そのため、経済性も追求しつつ、山作りをしていくことになります。

午後からは過去に風倒被害が発生した現場をモデルケースに、どのような施業体系で経済林として再生させるのかを現場で検討しました。市町村森林整備計画の施業体系に沿った提案から、全く独自の施業提案まで意見がだされました。

中原さんは、アメリカ留学の経験もお持ちで、ディベート形式で意見交換をされました。研修生の独自の意見に反論はせず、どうしてそのような施業をしようと考えたのかの議論をし、個々の考え方を深めることができました。