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2016年10月26日(水)

環境教育の指導者育成カリキュラム① 「チェンソー製材(簡易製材)」

先日のブログでは、9月以降の「アカデミー流・環境教育指導者の育成カリキュラム」を順次ご紹介する予定でしたが、まだまだその前にオモシロイ授業やっていたので、まずはそれらをご紹介したいと思います。

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環境教育の指導者として、物事のプロセスを自ら体験しておくことも、それを見せていくこともとても大切なこと。この「つながり」をもういちど実感してもらうこと(頭で理解するではなく)、自然と暮らしをつなぐこと、が環境教育では重要なカギであると考えています。

木造住宅を含む、身のまわりの木材製品の元が、木材であることは誰もが知っていますが、その木材がかつて丸太でありそのまた前には森の木(生きもの)であったことを実感している人はあまり多くないと思います(頭では分かってるんですけど、心や身体で分かっている人は少ないんでしょうね。)

そこで注目したのが、「チェンソー簡易製材」です。

分解して森の中にも持っていけるこのスグレモノは、製材所のようにバンバン製材していくのには向いていませんが、「森〜丸太〜木材」の流れを体感するには、あるいは「見える化」するには、最高の道具です。説明なんてしなくても、これを見れば一発で「森の木と木材」がつながります。

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まずは、担当の伊佐治先生からの講義。このあと丸太から木材へと自らの手で変化させていく相手である「木」の特性についての予備知識をつけます。

そしていよいよ土台を組み立てます。森の中に移動させることができるのが素敵です。先ほど伐倒した木をそのすぐ近くで森をバックに製材できるのがなんともリアルでよいですね。

丸太を台の上に乗せていよいよ製材です。

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一枚目の板を製材する時がなんとも感動的。樹皮のある丸い丸太を1枚切り取ると、美しい木目の平らな面が顔を出します。つい先ほどまで森の中で生きていた木が、木材に変わる瞬間です。学生たちからも「うわ〜っ」「木だ〜」と声が・・・。製材している間の木の香りもあたり一面に広がります。

ニワトリや動物の解体をしていて、羽毛や毛皮をはいだ瞬間、生きものから肉へと変わる瞬間を思い出しました。

このチェンソー製材、伊佐治先生と一緒に、先月の育樹祭1周年記念式典の会場で同時開催された「子どもと森のじかん」の会場でも活躍。見学体験していた人からは、「おお〜っ」という声が漏れていました。やはり「森と人をつなぐ」すぐれた道具です。

 

報告:萩原・ナバ・裕作