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2017年09月24日(日)

樹上作業のためのアーボリスト・トレーニングBAT-3

アーボリスト(Arborist)への道 3

Rigging技術のためのBasic Arborist Training 3 Aは、TECHNICAL HIGH ANGLE AND HEAVY RIGGINGを学ぶものです。

最初にコテージにて、Riggingのイロハを画像で学びます。

本日は既にBAT-2を受講済みで、チェンソーの特別講習受講修了者だけを対象にした、ヘビーリギング作業と樹上チェンソーワークの基本を学びます。( TECHNICAL HIGH ANGLE AND HEAVY RIGGING)。

最初に森林組合や林業事業体からの参加者の技術確認と研修項目の確認、そしてMy Gear のギア・インスペクションをしました。

この講座で学ぶのは、
①ハイアングルおよびヘビーリギング衝撃荷重と静荷重 重力加速度の理解
②ロードの重さと大きさ 落下距離よる衝撃荷重の計算
③強度適格なリギング用ギアの取捨選択
④リギングロープ・ブロック・フリクションデバイス
⑤コネクティングリンクス スリング等 相互の相性
⑥ロープ径がより太い場合のリギングロープ取り扱いの注意点
⑦ヘビーリギング作業時に求められるグランドワーカーの配置・資質と役割
⑧各種のリフト手法 理解と実践訓練
⑨スピードラインおよび複数のリギングロープを駆使したより複雑なリギング

などです。チェンソー操作については、地上で再確認しました。

実際のリギングを想定して、宇治田さんの指導の下、作業手順を確認。

 

テンションプーリーでスピードラインにテンションをかける。ポーターラップとの組み合わせで、どのように操作すれば良いのか確認する。

全員が樹上と地上での作業について理解した上で作業に当たる必要があります。現場での作業確認と情報共有は重要です。

電線はないか。作業の障害となる建築物はないか。危険な岩や蜂の巣などはないか。対象木の腐朽などはないかなどなど。

そしてどこをクライマーがクライミングし、どこにリギングブロックを取り付け、どこにスピードラインを設定するのかなど、リギングした切断枝のランディングポイントはどこも含めて、作業環境全般を打ち合わせます。

 

設定は樹上者とグラウンドワーカーが各自分担、としてポータラップ・リガーや、リギングライン、スピードライン、ブロック、タグラインなどを設定しました。

樹上作業は梅岡さん、それを宇治田トレーナーがアドバイスします。

森林文化アカデミーの自力建設「コナラの小径」の屋根の上にあり、成長が衰えた枝を切除します。

梅岡さんがリギングラインの設定をします。

どこにノコギリを入れてバックカットするか。カフカットはどうするのか。

グラウンドワーカーとの連携はどうか。緊張しながらの作業が続きます。

リギングロープの末端は、ポータラップを介して浦田さんが確保操作します。そして切除する枝が屋根に当たらないようにするための操作は杉田さんとカワちゃんが担当です。

枝を吊り上げているポータラップは杉田さんが、タグラインはカワちゃんが担当し、見事に誘導しました。

見事な連係プレイによって、枝を目的の場所に下ろすことができました。

作業を終えたら、一連の反省や改善点を全員で協議。これが次の作業につながる重要な時間なのです。

最後に、夕日が射す中での記念撮影。

「Tree!!」のかけ声でポーズです。

この研修は、「安全」を第一に、作業手法を学ぶものです。今回の受講者もきっと各地で良い仕事をしてくれることでしょう。

参加された皆様、宇治田さん、近藤さん、本当に有り難う御座いました。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。