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2018年08月24日(金)

広葉樹 ? あなたはどれほど知っていますか?

 JIRIからの質問です。私たちは簡単に「広葉樹」、「雑木」と表現しますが、「あなたはこれらの樹木についてどれほどご存知ですか?」

 そんな疑問を感じる中、100年先を見据えた森林づくり、多様な森林づくりを目指して、岐阜県では森林文化アカデミーで『広葉樹の森づくり研修会』全4回の1回目開催しました。

 

 参加者は森林組合や林業事業体、地域おこし協力隊、森林公社、岐阜県職員の精鋭たちで、講師は横井教授を筆頭に、森林研究所の大洞・久田専門研究員です。

今回の研修の到達目標は、主要な50種以上の広葉樹の成木、若木、稚樹の同定。生態的特性と利用特性の把握。広葉樹施業ならではの留意点、作業方法、顧客への分かりやすい説明などです。

 

 

 これまで学んできたスギ、ヒノキ中心の針葉樹施業、これとは一線を画した広葉樹施業について、①針葉樹と広葉樹の違い(樹形、主幹、分枝角、枝元太さ、潜伏芽、根系、アテ組織)、②ギャップダイナミクス、③攪乱と更新、④広葉樹の散孔材・環孔材、放射孔材。などなど、午前中に講義。

 

 ブナの芽生えが今後育つための条件は何か?

 風散布の種子類が発芽するための条件は何か? 発生した実生が成長するための条件は何か?

 

 森林研究所の大洞さんは高山市荘川町に設置された「広葉樹人工林」の調査結果から、下刈り・雪起こしの効果の有無、獣害などについて解説されました。

 

 終盤では樹木判別、本来は演習林で実施するはずでしたが台風20号の影響で室内での研修になりました。

 どんな特徴をとらえて樹種判別するのか、検索図鑑の正しい見方はできているか。基本中の基本から再度勉強しなおしです。

 

 さて、次回の研修は高山市荘川町の広葉樹総合試験林で、実際に植栽されたケヤキやカツラ、クリなどの成長状況を目で見て立地環境(特に土壌)との関係を考えたり、天然生林の除伐・間伐の効果を考えたりする予定です。

 

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。