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2019年11月21日(木)

加子母の枝打ち優良材を伐採する

エンジニア科の伐木造材実習で加子母の優良材生産と製材所を見学しました。

 

午前中は梅田製材所で、アカデミーの前身である林業短大OBが経営している会社を見学しました。東白川や加子母の地域では、アカデミーや林業短大のOBがあちこちでご活躍されています。

樹皮はグランドの敷材、背板はチップあるいは乾燥機の燃料など、一本の木を余すことなく使用しています。

ここでは単一の柱材や梁材を挽くだけではなく、個別の工務店のニーズに合わせて邸別配送を行っているとのことで、スギやヒノキの原木や製材品をたくさん見ることができました。

 

東白川や加子母地域は製材所が全国的にも多く集まっている地域で、主に東農ヒノキに代表される役物を生産している地域であります。ここ最近は、工法の変化により枝打ち材を無節の役物として販売することは少なくなりましたが、まだ一定の需要はあるようで、大径木の優良ヒノキなど他の地域では生産できない特殊な注文にこたえることで、付加価値をつけていました。

 

午後は、素材の現場で加子母の優良材生産クラブの会長である粥川さんの山林に行きました。ここは粥川さんのおじいさんが枝打ちを行った山林だそうで、とても手入れが行き届いた森林でした。

ずっと脈絡と続く山の仕立てを聞くと、林業の時間スケールの長さを感じることができます。

粥川さんの山林ではアカデミーの学生も体験で伐倒作業を行いました。まだ練習して間もない1年生ですが、受け口、追い口を作成して上手に伐倒することができました。

平地での練習ばかりで立木を倒したことはないので、とても慎重に方向を確認して受け口を作成していました。

 

この後造材も行い、枝打ち材の見せ方やどのくらいの時期に枝打ちを行ったかなど、アカデミーの演習林では見られない山づくりや造材方法を見せて頂きました。これからエンジニア科1年生は伐採造材の実習を行っていきますが、実際の立木の倒し方を間近で見ることで、次の実習へのイメージを掴んでもらえたかと思います。今日一日、梅田製材所さん、加子母優良材生産クラブの皆様ありがとうございました。