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2018年08月29日(水)

アカデミー生、真夏に草を刈る

森林文化アカデミーでは、「刈払機取扱作業者に対する安全衛生教育」等を兼ね真夏に、刈払い実習系の科目が組まれています。

今年も、連日の酷暑のなか、演習林や校外の植林地をフィールドに実習を行いました。

初めて刈払機を操作するエンジニア科は、「刈払機の操作」(4日間)「森づくり実習」(2日間)の2科目で刈払機による草刈りを体験、クリエーター科は、すでに春先に刈払機の操作を終了しているため、「林業・林産業体験実習」として手鎌での草刈り体験となりました。

初めに現場の状況や作業範囲を確認します。

 

作業手順や安全確保のための注意事項を共有し、作業を開始します。

実習では、様々なタイプ刈払機を持ち込み、使い勝手を比較します。こうした現場ではやはり、ループハンドルやバーハンドルが使いやすいと感じるようです。

今回のエンジニア科の実習で最も心配したのは熱中症とハチ対策。これまでに経験したことのない暑さの中での熱中症対策として、災害ボランティアでも行われている「作業10分交代制」を取り入れました。

また、暑さの中では、水分補給とともに適度なミネラル補給も大切だと言われています。今回は、定番の塩分補給タブレットとともに黒糖も持参しました。この商品、黒糖をキューブ状に加工してあるので、食べやすく、ミネラルも良い具合に含まれています。素朴な味は学生たちにも好評でした。

 

ハチ対策は、防蜂ネットのほか、ハチ用スプレーを持った学生が刈払作業者の近くに待機し、蜂の攻撃に備えました。

ちなみに森林文化アカデミーでは、全学生が蜂アレルギーの検査を行っており、要注意者には、エピペンの携行を指導しています。

手に蜂用スプレーを握りしめ、仲間の作業を見守ります。

作業は皆の頑張りもあって順調にはかどり、予定より早く終了することができました。

今回の実習フィールドは、郡上市高鷲町在住の篤林家山川さんの所有山林です。ここは、この春に雪起こし実習をした場所です。自分たちが行った作業で立ち直った苗木を目にすれば、現場に一層の愛着がわきます。

作業終了後は、分水嶺公園まで移動。お昼休みが少々遅くなりましたが、涼しい場所で昼食をとることができました。

デザートは、高鷲ファーマーズのソフトクリームです。

 

 

 

一方、クリエーター科は、アカデミー構内で手鎌による刈払い実習です。

天候はあいにくの雨。レインウエアを着用しての作業となりましたが、こうした非日常的な環境での作業も良い経験です。

高価なレインウエアを着用しても、作業を終えた時には汗でべっとりになってしまいます。

すでに刈払機実習を経験しているので、「今さら手鎌かよ」と思いがちですが、刃物が切れれば、手鎌でも思いのほか作業ははかどるのです。程よい達成感を感じつつ作業は順調に終了しました。

残念ながら、こちらはソフトクリーム無し。(笑)

 

今回の刈払い系実習は、切創や転倒等に加え、熱中症、ハチ刺され、雷など、心配の種は尽きず、非常に神経を使う科目の一つです。

作業体験上は、真夏にやることに意味もあるのですが、「できることなら、冬にやりたい。」が、教員の本音ですね。(笑)

以上、報告は担当の伊佐治でした。