【地域・卒業生との連携】牧谷保育園できのこけし作り
クリエーター科2年生達の課題研究の実践が始まっています。先日は学生が美濃市の牧谷保育園を訪問して、木工旋盤を使った「きのこけし作り」のデモンストレーションを行いました。
今回実践を行った木工専攻2年生の橘さんは、「きのこけし」と名付けた作品作りを通して、今はなかなか意識として繋がらない「森と人」や「地域と木」の間を繋ぐような取り組みにチャレンジしています。
橘さんが取り組むような実践は、「作品の作り手」だけでは成立しないため、活動のフィールド(場所や人)を探す必要があります。今回は、この春、アカデミーの林業専攻を卒業した後藤さんに仲介して頂くかたちで、牧谷保育園でのきのこけし作りが実現しました。
現在、後藤さんは美濃市で地域おこし協力隊として活動をしています。美濃市の林業支援や地域の木を有効活用する取り組みの中で、牧谷保育園で園のサクラを切ることを知って、アカデミーの木工専攻の学生達に声をかけてくれました。
橘さんは課題研究できのこけしにする「ストーリーのある木」を探していたところだったので、このお話を聞かせて頂くと、さっそく園を訪問してサクラを分けて頂くことにしました。その後、園の先生方へのヒアリングも行い、このサクラが地域の中でどんな木だったかのお話を聞いて、子ども達に向けた、きのこけし作りデモンストレーションを行いました。
過去にも、牧谷保育園では木工専攻の学生が課題研究でワークショップを実施させて頂いたことがあります。一方で、以前は、「いま、保育園でサクラが切られている」といったような情報をタイムリーに得ることはできなかったため、園ゆかりの材料を使うといったことはできませんでした。
ここ数年、近隣で活動するアカデミー生が増えてきたことで、今回の橘さんのような今まではできなかった、よりタイムリーで地域と連携した学生の実践ができるようになってきたように思います。
アカデミーの学びの魅力の1つは、地域と連携したプロジェクト形式の学びが実践できることです。今後もアカデミーと連携してくれる卒業生や地域施設と協力しながら、充実した学びの場を提供していけたらと思います。
木工専攻 准教授
前野 健