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2016年07月04日(月)

「馬+森+子ども」は最高のコンビネーション!

馬のワークショップ07

先月のこと、山梨県で持続可能で楽しい暮らしを実践しながら伝えているNPO法人「都留環境フォーラム(http://www.teforum.org)」で活躍するアカデミー卒業生2人が、岐阜に馬耕を紹介するキャラバンツアーに来るという話を聞きつけ、アカデミーに寄ってもらうことをお願いしたところ快諾!

ということで、6月16日に、「森のようちえん〜馬と一緒に森をお散歩!」と、馬搬や馬耕など、在来の馬とともに働くことについて考える、体験型ワークショップ「在来馬と考える森と馬とにんげんと」を急遽開催しました。詳しくは、「在来馬と考える森と馬とにんげんと」の広報文参照ください。http://www.forest.ac.jp/events/緊急開催!「在来馬と考える%E3%80%80森と馬とにんげん/

馬のワークショップ04

まずは、森のようちえんの子どもたち。「お馬さんに会える〜」と前の日から楽しみにしていたのですが、朝の会が終り、パッカポッコと馬のコータローが目の前にやってきて紹介されたとたん、目をまんまるくしてそのデカい命を目の前に、呆然と立ちすくんでました。(中には初めてホンモノの馬を見る子どもも。。。)

馬のワークショップ06

ちなみにこのコータロー、競馬で見るサラブレッドと比べると小ぶりです。実は、古くから日本で家畜として飼われてきた在来馬の道産子系なんだとか。日本には木曽馬や与那国馬など、在来の馬が各地にいたのですが、近代になってから西洋の馬の血が入った馬が増えてきてしまい、在来馬の数も減ってきてしまっているそうです。それと同時に古くからあった馬とともに働く文化や技術も消えつつあるとか。。なんとか復活させたいですね。ここ岐阜でも、ほんのちょっと前までは、木曽馬が農家で飼われていたそうです。

馬のワークショップ02

そんな在来馬のコータロー、子どもたちと適度な距離をとりながら一緒に森に入り、美味しそうな道草を食べながら、今日の活動場所である四寸傘へ。「コータローはこんな坂も登れちゃうんだね」「あ、ウンチした!でも臭くな〜い」

子どもたちも少しずつ慣れてきて、馬との物理的&精神的な距離が縮まってきます。いつもの活動場所の四寸傘に到着した頃には、馬の鼻を撫でてはキャッキャと喜ぶ子どもや、草をバリバリムシャムシャ、草刈機のように下草を刈る(食べる)姿に見とれる子ども、手でむしってきた草をあげ続ける子ども。。。。

馬のワークショップ09

それにしても森と馬、そして子どもは似合います。そして無駄がありません。そして一緒にいるだけで心が癒されます。乗馬セラピーならぬ、一緒にいるだけでもセラピー。しかも森の中だから森林セラピーもしちゃってるのでダブルですね、これはお得です。

そもそも馬がいれば、我々人間が手をかけて草を刈らずとも、食べ物として喜んで草を食べてくれるし、ウンチはそのまま土に還って養分となるし、おまけに子どもたちもこれだけ喜んでくれるし、癒されるし、そして何しろ風景がいい!

馬のワークショップ13

かくして森の中での馬と子どもとの幸せな時間が過ぎていきました。

一休みして、夕方からは「在来馬と考える森と馬とにんげんと」のワークショップ。平日の夕方で、しかも雨まで降る中、県内外から(富山からも)馬に惹きつけられた(笑)方々が参加してくれました。

馬のワークショップ11

馬の紹介が終わると、まずは馬と慣れるということで、馬を撫でてみたり、蹄の裏を見たり、馬の後ろに歩きながら手綱で馬をコントロールしてみる体験や、馬が使う道具を使って丸太を引っ張ってみる体験などをしてみました。なぜか馬と何かしているとみんな顔が緩んできて「ニコニコ」しはじめるんですよね。フギシです。これもやっぱりセラピーなんでしょうかね。。。

馬のワークショップ14馬のワークショップ15

丸太を引っ張るデモンストレーションを見学したあとは、部屋に入って在来馬の歴史や活動紹介についての話を聞き、最後に「馬」がもつ「機能」を皆で出し合ってみました。

話してみると出るわ、出るわ!

馬のワークショップ17

これほど沢山の機能を持ち、その上人間の気持ちをしっかりとくみ取ってくれるような生きものって他にいるんでしょうか?聞いた話では、ドイツでは最先端林業機器を紹介すると言って、馬を見せることがあるとか。どんなテクノロジーにも勝るのがこの馬なんでしょうね。確かに馬と違って、機械は癒してくれないですし、持続可能なものとは言いがたいですしね。。。

馬のワークショップ10

すっかり馬に惚れ込んでしまった私ナバ。「森+馬+子ども+働く&暮らす」をこのアカデミーの森で実践していく日はいつになるんでしょうね。その日が楽しみです。今回のワークショップを実施してくれた卒業生の新津里子さん、岩田和明さん、本当にありがとう。二人のおかげで自分の中に新しい世界が開きはじめましたよ〜。(なんちゃってせんせい:萩原ナバ裕作)

馬のワークショップ08