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2021年10月09日(土)

エネルギー73%削減 morinosの実績(morinos建築秘話67)

前回はmorinosのエネルギー消費量を概観しました。

今回は、設計値と比較しながら詳細に見ていきます。設計段階でのエネルギー消費量予測は、46.10 GJです。
一般的な同種別、同規模の建物に比べて67%削減予想です。
なんと1年半前に建築秘話で書いてます。

エネルギー消費量予測 67%削減(morinos建築秘話17)

さて、morinosの実績値はというと、前回の建築秘話で紹介した44,937 MJです。
つまり、44.94 GJのことです。

おお!!!、ほとんど同じ!すごいね!というのは早計です。
薪ストーブも併用しているのに一緒?とか、OA機器やセキュリティは設計段階で考慮していたの?とか、もう少し詳細に分析する必要があります。

設計段階でのエネルギー消費量の予測

現在は、建築研究所のエネルギー消費性能計算プログラムのバージョンが上がってVer.3.0.3(2021.9月現在)です。当時入力したデータがあるので、再計算すると前回と同じ値になりました。大きな計算エンジンは変化が無いようです。

詳細な計算データを見ていくと、

1次エネルギーの設計値は 46.10 GJ(基準エネルギー:143.20 GJ)

その内訳は

暖房の設計エネルギー:22.25 GJ
冷房の設計エネルギー:14.15 GJ(暖冷房の空調基準エネルギー:126.97 GJ)
換気の設計エネルギー:0.78 GJ(基準エネルギー:1.97 GJ)
照明の設計エネルギー:8.89 GJ(基準エネルギー:14.26 GJ)

です。(四捨五入の関係で合計値と少し誤差があります。)

ここには、その他エネルギーとして考えるOA機器等が含まれておりません。

参考値として「平成 25 年省エネルギー基準に準拠した算定・判断の方法及び解説 Ⅰ非住宅建築物(IBEC)」によると、学校(5000㎡程度)のその他エネルギーは217.6 MJ/㎡・年程度です。
morinosの床面積120.04㎡を乗じると、26,121 MJが年間のエネルギー消費量です。

その他エネルギーの目安:26.12 GJ

となります。

ここまでのmorinosの実績値、設計値、標準値をグラフ化しておきましょう。

その他(OA機器等)の用途を含めないと67%削減見込みでしたが、その他用途を含めると57%の削減見込みです。

morinosのエネルギー消費量は44.94 GJなので、予測よりさらに37%エネルギー削減がなされており、一般的な同種別、同規模の建物に比べて73%削減となりました。

昨年度はコロナ渦の影響もあり、不規則な活動も多かったと考えられますが、建物性能を踏まえた計算予測よりさらに削減されていたことは、薪ストーブの活用や、窓の開け閉め、こまめな照明のオンオフなど、運営スタッフのこまめな行動がもたらした結果だと思います。

次年度以降も継続的に計測していく予定です。

准教授 辻充孝

morinos建築秘話の全話はHPから見れます。


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