野生動物管理を学ぶ:獣害対策PG

講師は八代田千鶴先生
森林総合研究所の八代田先生にお越しいただき講義をしていただきました。
自らも捕獲者としての一面を持ちつつ野生動物管理学やスマート捕獲の研究を進める八代田先生の講義は、非常に分かりやすく丁寧な内容で、まだまだ学び始めの学生たちにとって全体像から現状までを理解しやすい組立てで進めてもらいました。
効果的な個体数管理を行うためには、給餌を利用した捕獲方法も提示されました。ただし、生息密度によってシカの喰い付きが異なるそうで、10頭/㎢より少ない場合は食べ残しが発生するそうです。反面密度が高いところでは、給餌をしたタイミングで日中にシカが出没するという事から、銃の取り扱いが可能な日中の捕獲効率が上がるとの事です。密度に応じて誘因物の喰い付きが異なるという事から、我々の演習林でも餌に喰い付かない程度の密度を維持することを目指していきたいと思いました。

他にも銃器・錯誤捕獲・捕獲後の処理・管理計画等についてもお話しいただきました。中でも林業としてはローカライズドマネジメント(Localization Management)という考えに親和性が高く感じました。局所的な保護や森全体の野生動物管理ではなく、特定の被害の多いエリアに対して集中的な捕獲と管理を行う手法です。例えば皆伐を行ったエリアで集中的な捕獲を行う事で、個体数の減少と共に野生動物への圧力をかけます。その後に植栽を行う事で、数年間は食害が抑えられる可能性があるというものです。※地域の状況や個体数によって程度は変わると思います。

最後には授業に参加したコンソーシアム会員の方も交えてシミュレーションでニホンジカの管理(捕獲)計画を考えてもらいました。林業事業体として出来る取り組みをまだまだ色々考えることができそうです。森林文化アカデミーとしても森林を持続的に管理していく為にも視野を広げて様々な取り組みを行っていきたいと思います。

学生の質問にも1つ1つ丁寧に答えてくれました
お忙しい中遠方からお越しいただいた八代田先生、コンソーシアムの会員の皆さまありがとうございました!
報告:新津裕(YUTA)