東濃ヒノキの森づくり、製品づくりを知る
エンジニア科1年生の実習で、東白川村の枝打ち材生産現場の視察を行いました。あいにくの雨で、素材生産の現場見学は出来ませんが、若齢時からの枝打ちと定性間伐を続けている現場です。安江正秀さんに、枝打ち材の生産現場を説明していただきました。

アカデミーの前身、岐阜県林業短期大学校の卒業生でもあります。
東濃ヒノキの産地であるこのあたりは、色艶の良さを生かした無節の柱取りを生産するための枝打ちを丁寧にやってきた地域です。ビール瓶の口程度の太さのときから、枝打ちをしています。
また定性間伐のため、大きな重機を使わず作業することが多く、この現場でも「山落とし」といって山で造材した丸太をトビを使って、道まで下ろしてきています。無節材の需要低下で、昔より材価は低いそうですが、枝打ち材を枝打ち材として販売するブランド地域です。

こちら東白川村森林組合の原木市場の原木です。枝打ちした材であることをしっかり買い手に伝えるため、枝打ち後を見せて造材します。
午後は製材を行う株式会社東桧さんの見学です。

代表の桂川 恒裕さんです。桂川さんは、午前中に訪れた東白川村森林組合の組合長でもあります。そして山で説明して頂いた安江さんに引き続き、桂川さんも岐阜県林業短期大学校の卒業生でもあります。
山と同じく製材も需要の大きな変化があり、寸法安定性の高い高温乾燥材が主流になっていますが、高温乾燥は100度近い温度で乾燥させるため、色艶が失われ東濃ヒノキ良さが発揮されません。本来の木の良さを活かして製材をしたかった桂川さんは天然乾燥を行い、それを求める工務店さんや施主に販売しています。
天然乾燥材は製材品を1年近く乾燥させることが必要で、製材後すぐに即納できませんが、株式会社東桧さんでは注文に対応できるよう天然乾燥させた在庫を持っていることが強みです。

製材しているところも見学させて頂きました。200年生のスギの製材です。
製材機を操作しているのは、これまたアカデミーの卒業生の桂川晃さんです。
最後に代表の桂川さんより、仕事の中で「なぜそうなったのか」考えることが大事。とのメッセージを頂きました。山の仕事でも、伐倒した後になぜ方向がずれてしまったのか、ツルの幅が均等ではなかったからか、受け口がずれたのか、考えることが大事です。製材の仕事でも同じく、なぜそうなったのか、常に疑問を持って探求していくことが成長につながるとのこと。
山に関わる仕事は、自然を相手にするため、一本一本毎に状況が違います。山の伐採でも製材でも同じです。それが面白いし、学びが尽きないところです。いろんなことをAIが調べてくれる時代ですが、自然を相手にする仕事は、実際に触れたり、倒したり、挽いたりしてみないと分かりません。
今回の実習では、山の現場、製材の現場それぞれで活躍している卒業生の方々に説明して頂きました。今回実習に参加した学生も地域を支える人材になって未来へのバトンをつなげられるといいですね!
林業専攻 杉本