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2026年09月14日(月)

【morivis活用vol.2】演習林の地形を見る

演習林GIS「morivis」で周辺の地質・地形を見てみましょう。

まず演習林を3D表示させてみると、こんな感じで立体的に見ることが出来ます。

 

立体的に地形を見るための方法として、ステレオグラムと呼ばれる2枚の写真を元に立体視する方法、左右が赤青の異なる色のメガネをかけて、赤、青で描かれた地図を視るアナグリフという方法などが知られていますが、立体視に慣れた人や赤青メガネといった特殊なメガネを持っていないと難しい作業です。

 

常に等高線の地図と格闘している山の専門家を除けば、等高線を平面的に見るだけで山の形や傾斜を想像することは困難です。3D表示を行うことで、誰でも簡単に知りたい山の地形を見ることが出来ます。

 

林業的には、3Dで地形を確認することで、より詳細な情報を得ることが重要です。山を見る際の視点をいくつか紹介します。

 

① 比高

演習林で最も標高が高い部分は、約350mです。アカデミーの校舎があるところ(テクニカルグランドあたり)は100m程度なので、高度差は250m程度になります。麓から山頂までの高さを比高といい、比高が高いほど林内路網の延長が長くなる、もしくは架線で集材する場合には集材距離が長くなります。比高が500m以上になると、山腹で土砂崩壊した場合は、大規模な土砂災害になりかねないので、土砂災害を誘発しないような路網の整備が求められます。架線で集材作業を行う際には、大型タワーヤーダや集材機といった長距離架線が求められます。演習林の比高は比較的小さいため、架線を張るといっても300m程度の索張りが多いです。

標高を求める際は、国土地理院の標準地図が便利です。morivisでは、オープンデータとなっている様々な地図を重ね合わせすることが出来ます。

② 傾斜

林業的にはいわずもがな大事なチェックポイントである傾斜。35°を超えるような急傾斜地が多いと、路網の開設が困難です。

 

③ 山のひだ

演習林の起伏は大きいのか、小さいのか、ずっと演習林を眺めているだけでは分かりませんが、起伏が多い(国土地理院の標準地図で等高線のひだが多い)場合は、地形水面が高く常水が発生しやすいため、谷が発達しています。作業道を開設する場合は、洗い越しなど谷の処理を行う必要があり、施工するのが大変です。演習林は他の地域と比較して際立って起伏が大きいということもありませんが、ドイツの森林と比較すると起伏が大きいです(アカデミーと連携しているドイツのロッテンブルグ大学周辺の林道と比較するとよく分かります)。※ここでの起伏とは、標高差のことではなく、谷がどれだけ入り組んでいるかという意味です。谷密度という指標もあります。

 

林業に必要な路網を検討する際には、ここからさらに地質図、傾斜区分図、CS立体図など、他の地図も重ね合わせながら、危険な地形・地質を読み解いていきます。

 

林業専攻 杉本