森のクリスマスマーケットのプレイベントを演習林で行いました
森のクリスマスマーケットというイベントをご存知でしょうか?
昨年、JR岐阜駅のアクティブGで初めて開催されたイベントで、その時はぎふ木材青壮年会とアカデミーが連携して企画を考え、現役の学生や卒業生達にもブースを出してもらい、街の人々に森や木のことについて(クリスマスも絡めながら)知ってもらう。そんな木育イベントを行いました。今年は12月6日(土)、7日(日)に、会場は同じくアクティブGの2階、ふれあい広場で開催します。
『クリスマスマーケットの会場に、本物の木のクリスマスツリーを飾れたら良いですね』
2年前に、森のクリスマスマーケットの企画が始まろうとしていた時に、そんな思い付きで場が盛り上がりました。その時は「いつかできたら良いですね」というひと時の話題だったのですが、今年はそれを、『クリスマスツリーを森に採りに行こう』という、森のクリスマスマーケットのプレイベントとして開催することになりました。
開催に協力してくれたのは、クリエーター科林業専攻の卒業生の後藤さんと前場さん。後藤さんは美濃市の地域おこし協力隊で地域の森づくりに関わるかたわら。前場さんは勤め先の中濃森林組合でのお仕事のかたわらで、クリスマスツリーを伐採するイベントの企画を準備してくれました。アカデミーからは木工専攻教員の前野(私)と林業専攻の塩田先生が加わり、準備と当日の運営にあたりました。
イベントに参加して頂いたのは、主に岐阜市から来られた5組のご家族、計17名にご参加頂きました(実際にはその倍のお申込みを頂きました)。
お話を聞いてみると、普段、森に入られることはほとんど無いという方ばかり。そんな参加者の皆さんに、アカデミーの演習林内を歩いてもらいながら、林業の仕事や森づくりのお話を聞いてもらいました。
少し驚いたのは、参加された皆さんの、林業に対する関心の高さです。親しみやすいスタッフでの運営ということもあったのでしょうが、森づくりについての質問がひっきりなしでした。こういう森のことを知ってもらうイベントは、こちらが思っている以上に、関心が高まっているようです(今年はクマの話題もあって、森に意識が向いている方も多かったようです)。
伐採したのは14歳と思われる2階建ての家の屋根くらいの高さに育ったヒノキ。作業道を敷設する関係で今後伐採予定になっている1本をノコギリとロープを使って、参加者みんなで伐倒しました。
おとなも子ども達も、自分の背の高さを超えるような木を倒すのは初めてのこと。倒した木を運べるサイズに切り分け、枝を剪定ばさみで切り落としていく1つ1つの作業を楽しみながらも、木をとても大切に扱う様子が、とても印象的でした。
以前に絵本の中にクリスマスの準備に森にツリーを採りに行くシーンが描かれていて、それにあこがれて今回参加を決めたという、ご家族がいらっしゃいました。
一般の方にとって、「森」というのは、物語の中で想像されるような「別の世界のこと」なのかもしれません。それを身近な生活に近づけて、森のことを好きになってもらったり、物語の中に入るようにワクワクした気持ちを感じてもらう。この日の体験がそんな素敵な1日に繋がっていたら嬉しいな・・と思いました。
知れば知るほど。触れたら触れるほど、森や木の魅力は深まって、楽しい世界が広がるように思います。そんな森や木の魅力を知ってもらうイベント、森のクリスマスマーケットに、ぜひ週末は足をお運びください!(※駐車場が限られるため、公共の交通機関でのご来場をおすすめしています)
(森のクリスマスマーケットには、今年もアカデミー卒業生が多数出展しています。出展者情報は森のクリスマスマーケット公式Instagramからご覧頂けます。)
木工専攻 准教授
前野 健





