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2025年11月14日(金)

整備と利用:En1里山資源の様々な利用

エンジニア科向けの実習を行いました

「里山資源の様々な利用」では、科目名にある通り里山資源の現場に赴き

様々な活用方法を体験し理解してもらう科目です。

 

そんな科目の中で、今回は美濃加茂市の里山へお邪魔しました

美濃加茂市では里山千年構想を掲げ、里山の景観維持と活用に力を入れています

しかしながら、里山の景観を維持するためにはマンパワーも必要で、維持するには地域の力だけでは成り立たなくなってしまっている地区も多い様です。そこで、この実習では「里山の整備と共にその整備で出た材料を利用して、次の実習でモノを作ってみよう!」という目的で1日作業に入りました。本来の里山の活用とは順番が違うかもしれませんが、資源利用と里山整備を兼ねています。

まず初めに、地域の住人でもあり里山での農・林・暮らしについて多くの人を巻き込みながら実施している やまのはたへ  酒向さんから地域の里山整備についての説明をしていただきました。暗い森を子どもたちが入りやすくしてほしいとの想いが伝えられます。

つづいて、整備に伴い出てくる材料について前野先生から説明。本日収穫した材料の中からスツールの脚になる材料を確保したいとの事です。実物を見て、必要になる長さや太さが共有されました。今回の授業はクリエーター科の「木育」の科目も同時に行われている事から、クリエーター科の学生にとっては材になる前の段階の森の様子を知る機会になります。

作業を始める前にお社で手を合わせます。

作業始める前はうっそうとした広葉樹の林

足場の悪い場所では高枝鋸なども利用しながら

樹木の同定も行いながらどの樹を伐って、どの樹を残すのかを考えます

作業が進んでくると景色が変わってきました

作業の終盤には森の奥に空が見えだしました

およそ半日ていどの作業を終え、酒向さんからは

「森を整備してもらえてとっても嬉しいです。森は綺麗になったので、次は子供が入る為に足元を綺麗にする段階です。」実際に子どもが入る為には、ナタで切られた笹や伐り置かれたものをより整理する必要があります。作業として森を整備するだけではなく、使う人の視点に立って整備する事の必要性も教えて頂きました。

 

貴重な機会と時間をありがとうございました

 

学校に戻ってからは、次の利用に向けて材料の保管を行いました。材料の収穫から加工まで一連の流れが体験できる森林文化アカデミーはやっぱりスゴイ!と改めて感じる実習でした。

 

報告:新津裕(YUTA)