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2026年04月22日(水)

スタック式多機能スツールの制作(自力建設2025紡木人)

昨年10月から、木工専攻と協働し、紡木人に設置する木工品の制作に取り組んできました。今年度は2チームに分かれ、私たちのチームは 「スタックできる多機能スツール」 を制作することになりました。

外部でも使えること、荒く使っても壊れにくいこと、そして、使わないときはスタックしてしまっておけるような場所を取らない工夫が必要となります。

作成に当たって、まずは、使い手である林業専攻の学生や先生方にヒアリングを実施しました。
その中で、チェーンソーの目立て作業では 高さ800mmほどの作業台 を使っていることがわかり、作業時の姿勢や使い勝手について具体的なイメージをつかむことができました。

さらに、エンジニア科の学生からは、「練習の休憩中に腰かけられる場所がほしい」、「ちょっと荷物を置ける台があるとうれしい」といった声も上がりました。

こうしたニーズを踏まえ、木工専攻1名・木造建築専攻2名のチームで案を練り、専攻内のコンペで選ばれたデザインをもとにブラッシュアップを進めました。

(初期案)

今回の制作では、木工専攻の先生から外部用の防腐薬剤が注入されたスギの寸法規格材をいただくことができました。
せっかくの材料なので、できるだけ歩留まりよく使えるデザインにすることも意識して進めました。

まずは図面をもとにモックアップを作成しました。

初期案では脚板の基点が揃っていましたが、強度に不安があったため、脚をクロスさせ、重なる部分に相欠きを入れてビス+接着剤でしっかり固定できるように変更しました。

(モックアップ作成の様子、脚部をクロスさせ相欠きを入れて固定した)

ただし相欠きを入れたことでスタックができなくなる問題が発生。

そこで脚板の基点をずらす案を検討し、スタック性と強度の両立を図りました。

 

また、モックアップを実際に組んでみると、「紡木人」の雰囲気に合わせて脚にテーパーを入れた方が良いのではという意見が出て採用。

結果として、軽さと強度のバランスが良い、すっきりしたデザインになりました。

自力建設では実寸での試作をする機会が少なかったので、木工ならではのプロセスがとても新鮮でした。

(いい天気だったのでウッドデッキで作業しました)

そしていよいよ、本制作です。

モックアップで得た改善点を反映し、設計図を引き直して本制作へ。

木造建築専攻の私たちは慣れない木工器具に苦戦しつつ、木工専攻の学生や先生に教わりながら、エラーとリトライを繰り返す日々でした。

歩留まりも意識はしていたもののやはり難しく、木取りのむずかしさと奥深さを実感しました。

 

正直、自力建設よりもきつかったです。

1mmの誤差がガタつきにつながるため、治具を作りながら進める必要があり、気の遠くなるような作業も多かったです。少なくとも私に木工は向いていないようです。

それでも、精度を積み重ねて形になっていく過程はとても学びが多く、木工の世界の厳しさと魅力を実感しました。

(治具を作成してトリマーで相欠き部分を削る)

そして完成したのがこちらの 2セット・計4脚のスタック式スツールです。

(完成したスタック式スツール)

自力建設で余った30mm厚のACパネルをプレーナー掛けして、2脚の間に渡すと作業台としても使えます。
高さは770mmとやや高めですが、スツールとしても砂利の上で安定し、十分な強度があります。

(スギ材のスツール、作業台としての使用方法)

1セットは防腐処理されたスギ材をそのまま使用し、もう1セットはヒノキ材で制作して外部用オイル塗装を施しました。
今後は2セットの劣化の違いも観察できるかもしれません。
「紡木人」の雰囲気とも馴染んで、いい感じに仕上がりました。

 

数日後に見に行くと、さっそく使われた形跡があり、とても嬉しくなりました。

「紡木人」と同じように、長く愛されるスツールになればいいなと思っています。

 

木造建築専攻2年 畑佐向日葵