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2017年07月14日(金)

見て、食べて、覚えて、考える。今年も「有用植物実習」を実施しました。

少し時期が遅くなってしましましたが、クリエーター科2年前期の前半に開講している科目に「有用植物実習(山菜・薬草)」があります。森林から得られる資源は様々ですが、一般用材以外のものは総称して特用林産物と呼ばれます。よく知られているものはきのこ類ですが、山菜や薬用植物も古くから各地域で採取、利用されてきました。この授業では山菜については見分け方、利用方法、増殖方法などを体験し、薬用植物については県内の薬草園で実物を見ながらその利用方法について学びました。

山菜として扱われている植物は様々な分類群に及んでおり、利用される部位も様々です。一般的には「たらの芽」、「ごんぜつ」、「わらび」のように新芽の部分が利用されるものが多いですが、茎、花芽、葉柄が利用されている場合もあります。どこの部位を利用するのか、ということは知っておくと採取の際にも有益です。

アザミ類の新芽の採取

アザミ類の新芽の採取

実際にアカデミーの周辺で同定しつつ採取しました。特に間違えやすい有毒植物については見分け方の解説も行いました。

色々な植物を採取してきました

全27種類を持ち帰って、調理しました。今年は馴染みのある野菜を参考にして各種が属する分類群の味、香りの傾向などを考えながら、調理方法を変えることにしました。

調理した山菜類。天ぷらとイタドリのジャム(小鉢)

調理前のフジの花芽

試食しながら、それぞれの種が持つ味、香り、舌触りなどを評価していきました。人によって好みは違いますが、多くの学生が「これは意外にいける!」と驚いていたのが、イタドリ(ジャム)、カキドオシ(天ぷら)、フジの花芽(天ぷら)でした。また食べることを通して、それぞれの種の持つ特性も理解できたようです。授業後のレポートでは、一般の方向けの山菜採取プログラムやワークショップなども提案されていました。

 

薬草園の見学では国内外の薬草や、ハーブや食品として馴染みがあっても生きている姿は初めての物などが多くあり、学生にも新しい知見が得られたようです。セリ科やシソ科のものは香りが特徴的で、強く印象に残ったようでした。また、これまで樹木同定の実習で学んで来た樹木の多くに、何らかの薬効があることも驚きだったようです。

それ以外にも、実習の中ではタラノキの根挿しによる増殖体験も行いました。タラノキの根を切って植え付けるのですが、自生しているタラノキから根を掘ってくることで、その生態もより一層理解できたと思います。

 

1年間アカデミーで学んで森林からの資源の種類や用途に幅があることは知識としては知っていたようですが、やはり実際に体験することは重要です。特に食べるという体験は楽しく、より深く興味を持つことにつながります。受講した学生の多くは林業、森林環境教育の専攻でしたが、この授業を通して得たことを、今後の活動において発展させていってもらえればと思います。(教員 津田)

 


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