暗渠排水工事を行いました(自力建設2025)
令和8年2月11~19日にかけて、粗朶を利用した暗渠排水(※地下に埋設した水路のこと)の施工を行いました。
今年度の自力建設で屋内チェーンソー練習場を建てましたが、北側に傾斜した屋根には雨樋がなく、降雨の際は軒の直下に雨が滴り落ち、また敷地東側にある法面などから、雨水が練習場に流れ込む事が気になっていたのですが、元々この場所は山の尾根筋を造成した場所で、粘土質の赤土が多かったり、また造成した際の締め固めの影響からか、水捌けもあまりよくなかったので、これを改善しようという事と、粗朶暗渠というものがある。という話を聞いたので、これでやってみる事にしました。
具体的には以下のとおり。
① 雨水がたまりそうな所に縦横40㎝程度の溝堀り
② 底部に砂利を敷く
③ 有孔塩ビ管を敷設
④ 周囲を粗朶で覆う
⑤ この上に透水シートを被せる。
⑥ 埋め戻し
という感じで、まずは演習林から粗朶(そだ)を集めるところから始めました。

【収集した粗朶。径は1~3㎝、長さは1m未満のものを集めました】
次に縦横40㎝程度の溝堀りを行ったのですが、これが今回最も苦労した作業でした。
通常、この種の作業はバックホーで掘削するところですが、困ったことに屋根が低くてバックホーが入ることが出来ず、やむなくツルハシやスコップ等を用い、全て人力で行いましたが、これが本当に大変でした。
前述のとおり、もともと造成地だからカチカチに締固められているし、赤土エリアも砂利エリアも石コロが沢山あり、ツルハシが食い込まないやら、赤土がスコップにへばりついて異様に重くなるやらで大苦戦。
石も小さいものならまだしも、時々玉石やら鉄筋やら、四斗缶?の残骸みたくに当たってしまい、これの取り除きにさらに体力を削られ、皆疲労が蓄積してゆき、次第に無口になってきます。(やむなし)

【全力でのツルハシ振り下ろし、屋根が低くてバックホーが入れない】

【皆でひたすら掘削】
総延長が約20mあり、「これ、本当に終わるのか?」って心配しましたが、丸一日かけて、ようやく掘削することが出来ました。
けれど翌日ボロボロで、特に太もも裏の大腿二頭筋がカチカチで、触られるだけで悶絶するくらい痛く、終日ダウンしておりました。
これに引き続き、翌週16日に有孔塩ビ管の敷設を行いました。
塩ビ管は直径100㎜の2m管を用意し、口径10㎜程度のドリル(インパクトドライバー)で、管の上部に10㎝間隔で孔をあけてゆきます。この作業は授業の一環でやってきた岐阜県立看護大学の学生さんにも手伝って頂きました。孔開け作業だけでなく、各種片付けにもご協力頂きました事をこの場をお借りして御礼申し上げます。

【慣れない工具で奮闘いただきました】
管も出来たし、接続して敷設!という段階でまたトラブル。
暗渠排水は勾配がとれないと水が流れないのですが、この土地は東から西にかけて傾斜しているので大丈夫だろうとタカをくくっていたのですが、試験的に水を流してみたらちっとも流れません。掘削底板に凸凹があるため、途中で逆勾配になったりしてしまったためで、再びツルハシやスコップを持ち出して整形したり、敷砂利で高さを調整したりして、なんとか対処することが出来ました。掘削時にちゃんと高さをチェックすべきだったと反省。
続いて粗朶の敷設を行いました。
通常、暗渠排水は有孔塩ビ管の周りを砂利で埋め戻します。砂利を使うのは透水層として機能させるためで、今回は粗朶を使用しました。
当方も前職で、粗朶を使った工法が色々あるという事は知っていたものの、実際に粗朶を使ったことはありませんで、粗朶暗渠について調べてみたら、農業土木の古い本に出てきており、沼地のような湿潤地の地盤改良なんかで使用されていたようで、なかなか興味深かったです。
今回の粗朶は、演習林等から3回に分けて探してきたもので、そこそこ集められたものの、足りるかどうかちょっと心配しましたが、なんとか塩ビ管が埋まる程度に敷設することが出来ました。
引き続き、この上に透水シートを被せていきます。これはこの上に掘った土で埋め戻す際に、土が塩ビ管に入って目つまりを起こさないようにするためですが、10m物のロールを幅半分に切って被せ、その上に掘った土で埋めていきます。

【粗朶敷設】

【透水シート敷設と埋め戻し】

【水撥ね防止で砂利を敷きました】
最後に屋根北側の軒下に当たるところに、水撥ね防止のため砂利を敷いて終了です。
設計上は時間雨量40㎜の雨でも排水出来るようにしておりますが、果たしてうまくいくかどうか?心配しつつも確かめたいと思います。
木造建築専攻一年 髙木始