自力建設から雨仕舞の教訓を学ぶ(メンテナンス実習2025)
毎年行っている「メンテナンス実習」の木造建築専攻2年生と林産業コース2年生の合同授業。
これは、過去の自力建設を点検し劣化具合を調査することで、なぜ不具合が生じたのか、どのようイン対策すればよいかを考える重要な内容。
25棟ある建物から気になる建物を選択して調査分析するところから始めます。
今年度は、
・24期「栞」
・20期「みどりのアトリエ」
・18期「森のいちだんらく」
・10期「あらかしのだんだん」
です。
まずはそれぞれの建物調査です。
最新の24期木材乾燥庫の「栞」ですが、すでにシロアリの形跡を発見。蟻土が基礎コンクリートに盛り上がっています。
室内からは痕跡が見えないため、一度崩して様子を見ます。
シロアリを完全に防ぐことはできませんがこのように簡単に点検できる仕組みは大切なこと。

また、気になっていた雨の跳ね返りも確認。

地面が少し削れて、跳ね返りが建物を汚しています。湿気の影響でコケも少し見られます。
このような調査を各建物で行い、原因と対策を検討し、必要な部材の段取りも始めます。


●24期「栞」の雨水の跳ね返りは、周辺を少し削り砂利敷きで抑える対策としました


かなりさっぱりして建物が引き立ちました。
●18期「森のいちだんらく」の野地板の普及については、松井先生の「わずかな隙間が耐久性能を激増させる【木造建築の雨仕舞い】」で詳しく解説がされています。

また斜面地のため土が堆積して建物にかぶってしまい、普及している部分は、透水層を新たに設置して水路を確保しつつ、整備しました。

整備途中(外壁板の腐朽が目立つ)

整備後
●10期「あらかしのだんだん」は外周部のデッキの腐朽と周辺整備を行いました。
必要となる木材の気取りも慣れたものです。

屋根がかかっていても、どうしても端部は腐りやすくなります。
下地の健全性を確認して張り替えました。

●20期「みどりのアトリエ」は、雨どいがつまり漏れていたり竪樋が切断されてしまっていたものを修繕。

雨どいの落ち葉が入らないようにガードを設置しました。

雨どいもデッキ下を通して直接小川に流れるように水路を延長しています。
他にもこまごまとしたメンテナンスを実施しました。
メンテナンスでは、特に雨との付き合い方を整理することに終始しています。
木質材料は、水をおまくコントロールすることで、長く持つことができます。
過去の自力建設での教訓を学ぶことで、雨仕舞のポイントが理解できます。