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2023年06月09日(金)

森を守り、木のある暮らしをつくる企業の現場と努力を学ぶ (エンジニア科「木材関連産業を知る」)

岐阜県の森と木の周りで、様々な企業・団体が木材をうまく役立て、森を守りながら豊かな暮らしをつくることに取り組まれています。
これからその第一線に加わることになるエンジニア科の学生にとって、知るべきこと、見習うべきことはあまりに多くあります。
そんな森林・林業・木材産業の現場にお伺いし、各企業・団体の理念や取り組み、木材産業をとりまく最新の状況を学ばせて頂く授業「木材関連産業を知る」が始まりました。

第一回の午前中は、岐阜市の「ひだまりほーむ」さん本社・岐阜展示場に伺いました。

鷲見取締役からご挨拶を頂きました。
この後もウィットに富んだお話を数々頂き、学生からも大変好評でした。

エンジニア科の卒業生・久野さんが登場。
翔楓祭で見覚えがあったという1年生も。
森と人との関わりに関連して、ヨキの由来について解説する先輩の話にみな聞き入った様子でした。

その後、家族の顔が見える、つながりを感じられる設計を60年以上もつ素材とともに実現されているモデルハウスを見学しました。
木材については国産材100%の取り組みや地域材利用による地域貢献に加え、陳腐化しないデザイン、「樹齢以上に長く使うこと」を設計によって実現することの価値など大事なお話がいくつもあり、学生はめいめい感銘を受けた様子でした。
見学中、学生からも様々な質問があり、鷲見取締役やクリエーター科(建築専攻)卒業生・杉山さんら社員の方々に答えて頂く様子があちこちで見られました。

居心地の良さを体感。

午後は、養老町の「株式会社フォレストノート」さん 岐阜工場(森の工場)にお伺いしました。
現代の木造住宅建築を支える技術・集成材とプレカットが行われている大工場です。

インカムをお借りし、稼働中のラインを集成材~プレカット・羽柄材加工・パネルと見学させて頂きました。
新しい加工機械が並び効率的に加工が進められていく工場のダイナミックな様子のほか、モルダーで仕上げられた製品の美観など、学生にはさまざまに新鮮な驚きがあったようです。
若手の社員が工場内で活躍されている様子、社員のチャレンジ精神を大切にする社風に頼もしさを感じた学生もあり、これからの進路選択に大きな気付きを得られた様子でした。

耐震性の高いパネル壁をご説明頂きました。
「家」と言うと昔ながらの軸材料(柱・梁)だけ、というイメージの強い学生も少なくありません。
住宅の最新に触れられる大事な機会です。

質疑応答のなかでは、仕事のやりがいから、今後に向けての激励も頂きました。
学生にはこれからの学生生活でも、様々にチャレンジを進めてもらえたらと期待しています。

アカデミー卒業生のお仕事の様子についてもご紹介があり、学生にとってこれからの就職のイメージにも近づいたようです。
グループ・自社製品の国産材利用など国産材比率強化を進んで取り組まれていることには、林業から考えても本当に頼もしいという声が学生からありました。

最後になりますが、業務でお忙しいなか見学の機会を下さり、ご解説を頂きました
ひだまりほーむの皆様、フォレストノート岐阜工場の皆様、この度は誠にありがとうございました。

教員:上田 麟太郎