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2021年10月07日(木)

林木育種・育苗2021|白鳥林木育種事業地に行ってきました

白鳥林木育種事業地で岐阜県の林木育種の歴史について講義を受けている様子

エンジニア科1年生の授業「林木育種・育苗」で岐阜県白鳥林木育種事業地に行ってきました。案内をしていただいたのは,昨年まで本学の教授だった伊佐治先生です。まずは岐阜県の林木育種の歴史についての講義を受けました。時代とともに,大規模種苗生産→アカマツの抵抗性育種→少花粉→特定母樹採種園とトレンドが移り変わってきたことを学びました。

名桜樹の接ぎ木苗を育苗している苗畑

続いて,園内を見学さてもらいました。採取した球果を乾燥させる施設や,保管施設,コンテナ苗の試験施設などを見学しました。写真は名桜樹の接ぎ木苗を露地生産している畑です。他にも,接ぎ木ポット苗でも名桜樹を生産しています。

手前に見えるのが造成中の少花粉スギのミニチュア採種園,奥の少し大きい木はヒノキの採種園

手前に見えるのが造成中の少花粉スギのミニチュア採種園,奥の少し大きい木はヒノキの採種園

いつもお世話になっている技官の松井さん

昨年もお世話になった技官の松井さんです。松井さんは一個体一個体の樹勢を丁寧に見極めた上で,剪定や着花処理などの手入れをされています。

ヒノキの球果を高枝切り鋏で採取する様子

松井さんの指導の元,高枝切ばさみでヒノキ球果を採取させてもらいました。

切り落としたヒノキの枝から球果を取り外す様子

切り落とした枝から球果を手で取り外している様子です。葉っぱが混ざってしまわないように,丁寧に作業します。みんなで作業したおかげで4.7 kgほどの球果を採取することができました。

造成中の特定母樹採種園

最後に,昨年から新たに造成しているスギの特定母樹採種園を見学させてもらいました。特定母樹は,従来の精英樹から選抜されたエリートツリーの中から,さらに選抜された品種になります。成長はもちろんのこと,少花粉の面でもすぐれた品種です。まだ1 mほどしかなくて小さいですが,もう数年すればミニチュア採種園ができあがります。これらの種で育苗できるのがとても楽しみですね。

来月の授業では,今回採取した球果を使って,種子の選別とカウントを行います。お楽しみに。

教員:玉木