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2017年12月12日(火)

教員オススメの一冊16:LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略

LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略
著者:リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット
発行年:2016年
発行元:東洋経済新報社
おすすめしている教員:池戸秀隆


2016年5月19日、世界保健機関(WHO)が発表した世界保健統計2016によると、世界一の長寿国は前年同様、日本で男女平均が83.7歳であり、高齢社会白書によると平均寿命は下のグラフのように伸びています。

本書では、平均寿命の伸び率が10年で2~3年のペースであることから、2007年生まれの子どもの半数は107歳より長く生きると予想しています。

また、平均寿命より10年少ないとされる「健康寿命」(健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間)のランキングでも世界1位は日本の74.9歳で世界一の長寿国です。

 

長寿化が故に、伸びる寿命をどのように生きるべきか人生設計も変わらざるを得ないだろうというところです。本書では、人生のステージを「教育→仕事→引退」という3ステージに分けており、長寿化を恩恵として受けるためには、二番目の仕事ステージを長くする以外にないと言っています。しかし、これまでと同様に長期にわたり働くのは過酷で辛いものであり、それだけの人生では面白くないと感じるのは私だけではないかもしれません。

そこで、生涯に複数のキャリアを持ち、ある時は金銭重視で働いたり、ある時は家庭重視で働いたり、社会貢献を軸にしたりして仕事を続けていくようなマルチステージの人生設計が考えられます。

しかし、キャリアの移行をスムーズに成し遂げるためには、「能力とスキル」が不可欠になりますから、投資して次のステップに進むために必要な教育を受け、準備することが不可欠になります。

同じキャリアの中で働きながらスキルアップする制度に「緑の雇用制度」、「デュアルシステム」などがありますが、異業種を渡り歩くための支援制度は私には思いつきません。

マルチステージに必要なものとして「お金」のほかに次の3つの無形資産が必要であると言っています。

  • 生産性資産(仕事の生産性を高めるためのスキルと知識)
  • 活力資産(健康、友人、愛などから来る幸福感)
  • 変身資産(新たなステージ移行を成功させる意思と能力)

長寿化社会により、100年間の人生を送るためには、各個人がこれらの資産を獲得する努力を行うと同時に、政府、企業は支援制度を立案し施行していくことの重要性も指摘されています。

この本を読んで回りを見ると、この森林文化アカデミーで学ぶ学生の中にも新しいステージのためスキル習得を実践している人もいるようです。

毎日、目の前の仕事で手一杯という人は時間を作って読んでいただけると観が変わるかもしれません。多様な社会を受容することにつながる本だと思います。

宣伝になりますが、皆さん方の中にもマルチステージにおいて、林業、森林環境教育、木造建築、木工に興味をお持ちの方はがみえましたら、本学がお力になれると思います。現場主義で実践的スキルを学ぶことができるのでお声かけください。よろしくお願いします。

 

池戸 秀隆
林業機械・森林土木

 

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