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2017年09月18日(月)

教員オススメの一冊10:叡知が失われる前に ‐山里の聞き書き塾講義録‐

 


叡知が失われる前に ‐山里の聞き書き塾講義録‐
著者:澁澤 寿一
発行年:2010年
発行元:特定非営利活動法人 山里文化研究所
Tel・Fax 0573-68-6016
e-mail : yamazatobunka@feel.ocn.ne.jp
価 格:800円(税込)
おすすめしている教員:原島 幹典


皆さんは「聞き書き」という活動をご存知でしょうか?
「聞き書き」とは、聞き手が、相手の話した言葉を(編集作業を経て)そのまま文章にする文芸的行為です。そのため読者は、聞き手の存在を意識せずに文章を読むことができます。しかし実際には、書き手の「聞く力」や「感動する力」が大きく影響します。
著者は、「聞き書き甲子園」(平成14年に、文部科学省、林野庁の主催により始まった事業で、森や川・海で暮らしてきた名人に、全国から応募してきた高校生が1対1で聞き書きをし、その方たちが続けてきた仕事や暮らしを記録し、次世代に伝えようとする活動。聞き手である高校生自身の人間的成長が著しいため、その教育的効果も高く評価されている。)の実施主体団体である認定NPO法人「共存の森ネットワーク」の代表者でもあります。

本書は岐阜県及び東海地区を中心に「山里の聞き書き」活動を展開している「山里文化研究所」が、2006年から2009まで開催した「山里の聞き書き塾」の中で著者が行った講義をまとめたものです。

日本の農山村景観は、その地域に暮らす人々と、自然資源の生産・加工を生業とする人々の手に依って長い時間をかけて形成され、持続可能な自然資源の循環利用がなされてきたことの証です。そのことを客観的に理解、評価するだけではなく、その利用、維持管理に直接かかわりながら何世代にもわたり地域で暮らし続けてきた人達の生活文化や背景となる思想をとらえなおすことが、次世代の持続可能な社会の創造にとても重要であることを強く訴えておられます。

とても読みやすくわかりやすい文章ですので、手間暇かけた丁寧な暮らしの第一歩と考えて是非お読みいただきたい一冊です。

里山の風景

原島教授

原島 幹典
山村文化継承・森づくり全般・林業体験指導
研究テーマ 団塊世代と山村暮しのビジネスマッチング
森林葬ビジネスが里山再生に寄与する可能性
山村長屋による、よそ者の受入れの日常化

 

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