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2020年01月26日(日)

morinos試行プログラム『樹から木へ』木こり&木工家体験

morinos試行プログラム「樹から木へ」木こり&木工家体験、前回11月に自分たちで伐採し、製材し、森林文化アカデミー自力建設「活木処」で乾燥させたヒノキ板でスツールを作りました。

今回の講師はホールアース研究所の大武圭介さんと、美濃市でACクラフトを運営している石井 学さんです。なんと二人は、岐阜県立森林文化アカデミーの一期生です。

最初に大武さんが本日の全体スケジュール、前回実施した内容の「ふりかえり」をしてくれました。

石井さんの自己紹介では、美濃市のうだつが上がる街並みの工房で作成している家具についてもお話ししてくれて、針葉樹家具材についても説明されました。

続いて、前回、自分たちで伐採し、製材し、乾燥させた板を持って、触ってみて、乾燥度合いや重さを確認しました。

もちろんヒノキの香りも楽しみながら、その手触りを堪能したのです。

次に、石井さんが「プロはこのように仕事をしている」を見せるために、プレーナー処理の実演などを行い、スツールづくりにおめる事前準備の行程解説されました。

子どもたちはプレーナーが起動すると機械が発する騒音に少々戸惑いながら、出てきた鉋屑を拾い集めて楽しんでいました。こうしてできた滑らかな板面を座面や脚に使います。

次に親子で、貫を挿し込む「ほぞ穴」の印をつけますが、時折、石井さんや大武さんがサポートして間違いないよう気を配っていました。

木工機械は基本的に石井さんが操作しますが、それも含めて作業工程の再確認と、ノミや玄翁の使い方のワンポイントアドバイスもありました。

力の入れ具合や目測の仕方など、親子で一つのスツールを完成させるためのコツを説明しました。

木工ボール盤だけは石井さんのサポートの下、親子で操作。

特にハンドル部分はお子さんたちに操作してもらいました。初めて利用するボール盤の振動に緊張しながら、丁寧に貫穴を開けていました。

ボール盤で開けた穴は、ノミと玄翁で長方形に削って面取りします。

子どもと大人による共同作業、どちらも真剣に木工に勤しまれる親子のいい姿を拝見することができました。ありがとう御座います。ノミの位置は貫を挿し込む穴であるため、大きすぎないよう正確に作成する必要があります。

スツールの組み合わせが進む中、貫のホゾに黒檀のクサビを打ち込んで固定します。

このレベルは小学校レベルを超えていますが、ご家族の手助けがあればうまくできていきます。最後はノコギリで切り落としてカンアを掛ければOKです。

そろそろ完成に近づきつつあるお子さんのスツールは、しっかり「あて木」をして玄翁で組み込んでいます。このレベルも大人の仕事ですよね。親子で単に気を題材にするだけでなく、昔からの技も一つ一つ学んでいただきました。

最後はサンドペーパーで表面を磨き上げ、電気焼きコテで作成年月日などを記入して完成です。

morinos試行プログラムですので、建設中のセンターハウス前で作品を手に記念撮影です。

みなさん、思いのこもった一品を手に親子の思い出も作り上げて頂きました。

こうした木と触れ合う講座、林業や木工を理解する講座、通常は山から加工現場になかなか結び付きませんが、今回は大武さん、前田さん、石井さんのお陰で一貫して学ぶことができました。

ありがとう御座いました。以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

なお、11月の伐採と製材の模様はこちらをご覧ください。