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2018年08月30日(木)

「森の生態」開講中

エンジニア科1年生対象の授業「森の生態」では、森林の生態について基礎的なことを勉強します。座学で植生帯や植生遷移、立地に関する基本的な概念を学んだのちに、実際に野外に出かけて植生調査を行い、データに基づいて森を理解することを学びます。

コナラ林で植生調査を行った前回に引き続き、今回は照葉樹林での調査です。前回に手際が悪くて時間のかかった調査枠の設置作業もテキパキと終了し、毎木調査に入ります。比較的明るくて樹高も高かった前回の林と比較して、今回の林分は大きく雰囲気が異なります。

 

調査枠の設置も手慣れてきました

 

細い幹も1本1本丁寧に計測します

 

調査を進めながら学生もそのあたりを感じ取っていたようです。まずは感覚的に林の違いを捉えることも重要です。そのうえで下層植生の違いや樹高の違いがなぜ生じるのか、考えていくことが大事です。

次回以降はデータを元に、落葉樹林・常緑広葉樹林、尾根の植生・谷の植生など、異なる林分を比較することによって林をじっくり見ていくことになります。

林の中は直射光が到達しないとはいえ、35℃近い気温と高い湿度の中での調査はやはり身体に堪えます。野外作業の基本として十分な水分補給に気をつけながら行った実習でした。大陸の高気圧が待ち遠しいですね。

教員:柳沢 直