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2016年07月16日(土)

木造建築の新しいかたち(その50)木質構造に関する住育の取り組み

実務者のスキルアップをする住育:専門技術者研修「これからの木造建築構造を考える」を開催しました。この一連の研修は、前半では講師の方に話題提供をしていただいて、後半では参加者の皆さん含めてこれからの木造建築構造についてディスカッションする、研修となっています。

 

第1回は、『木造建築のBIMを利用した設計の現状と今後』というテーマで、大石佳知 氏(アーキ・キューブ 代表取締役)を講師にお招きしました。

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専門技術者研修の始まりです。

 

BIMについてご存じではない方々も多いと思います。BIMとはBuilding Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)の略称です。コンピューター上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに、意匠・構造・設備などのあらゆる情報の属性データを追加した建築物データベースを1つのデータとして管理することができます。建築の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程で情報活用を行うためのソリューションになります。また、それにより変化する建築の新しいワークフローになります。

 

現状では、平面図、立面図、断面図、構造図、詳細図、木拾い表、3D-CGなど各々作成して整合性を確認していることかと思います。しかし、BIMは1つのデータですべて管理していますので、「属性データを与えた3次元の建物のデジタルモデル」を1つ作るだけで、あらゆる図面などをプリントアウトすることが可能になります。

 

改修時については、1つのデジタルモデルで、①現況図、②改修する際に解体するもの、③改修する際に新規に取り付けるもの、④改修後の図面などが、ワンクリックでプリントアウトすることが可能になります。

 

改修時の現況調査で利用できる3Dスキャナーの実演をしていただきました。これは大石さんと岐阜県が共同開発した3Dスキャナーです。設定で一番粗いデータとして教室をスキャンしていただきましたが、非常に細かい点データの座標が取り込めています。

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大石さんが岐阜県と開発した3Dスキャナーです。相場の1/10ぐらい?の価格かな。

 

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写真のように見えますが、3次元座標を持っている点の集まりです。

日本では、まだ2次元CADが主力ですが、アメリカでは設計事務所や工務店の80%程度がBIMを導入しているということです。また、国の施設のデジタルデータの納品は、概ねBIMになってきています。

 

後半のディスカッションにつきましても、参加者の皆さんからBIMや3Dスキャナーなどに対して多くの質問やコメントなどを頂きまして、非常に盛り上がりました。

准教授 小原勝彦