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2021年05月25日(火)

木材加工の基礎を学ぶ「木工機械使用法1」

この授業は木工専攻と木造建築専攻の1年生が取り組む木工機械の実習です。木工の学生は機械を使ったモノづくりのスタートとして、また建築の学生は1年かけて取り組む自力建設に向けて真剣に取り組みました。

初めての木工機械加工

初めての機械加工、手押し鉋盤で平面出し。

今年度の機械実習、授業の計画をするのにあたり悩ましかったのが履修人数の多さです。木工専攻は今年は10名、木造建築専攻の学生はさらに多い11人です。人数が多いのは嬉しいことですが、悩ましくもあります。授業においては説明を聞くだけで実習が終わってしまったり、機械を操作する時間が少なければ技術も身に付きません。対応策として、アトリエ棟の工房で木工の学生が実習を行い、森の工房で木造建築の学生が実習を行いました。指導体制は教員2名に2年生+卒業生のTA(ティーチングアシスト)の4人体制です。

卒業生にも手伝ってもらいました

卒業生にも手伝ってもらい、技術指導

木工機械使用法1の実習では、木のモノづくりのスタートになる「木取り、木づくり」について学びます。これは加工作業前の平行、直角、厚みの精度がとれた板を作る工程です。また、家でも家具でも小物でも、この木取りの工程で完成する製品の木の表情がほぼ決まってしまいます。実はとても大切な工程なのです。

学生達は機械の操作と一緒に、木取りの工程や無垢材の扱い方やモノづくりの場で使う専門用語など、覚えなければならないことがたくさんあります。扱う機械としては5~6種類程度ですが、ほとんどの学生が初めて触れる機械に悪戦苦闘します。

選材

悩みながら荒材からどうやって材を切り出すか考えます。ここで完成品の表情がほぼ決まります。

自動鉋盤で板を削る

木工は板を削るモノづくり。出てくる木くずの量も膨大です。

木取りした材を今回は箱に

木取りした材を今回は箱に組み立てました。

授業の後半は木工と木造建築の学生が合流して板の木端(こば)を凸と凹に加工して組む「ほんざね加工」を体験しました。今回は木取りした板で箱を作りました。箱の底板は2枚の板を使い、板と板が合わさる部分にほんざね加工を施しました。この作業は木取りとは内容が異なりますが、毎年建築の学生が自力建設に取り組む時に出てくる加工作業になるため、ここで実習に入れ込んでいます。

ほとんどの学生が、この実習で初めて荒材からのモノづくりを体験したようですが、当初の曲がり反った板、日に焼け汚れたように見えた板がきれいな製品になったことに驚きがあったようです。

完成した箱はmorinosに納品

完成した箱はmorinosに納品しました。

今回の授業で完成した箱はmorinosの依頼を受けて作りました。
このような依頼品を作る実習は学生にはプレッシャーもあるようですが達成感やモチベーションの面でプラスになりますし、学びの幅も広がります。材料もmorinosから提供して頂くなど、授業準備の面でも共同するメリットがあります。現地現物の学びを軸にするアカデミー的な授業にもなったと思います。

箱の中に区切られた12のマスにはフィールドで見つけたいろいろな宝物がこれからおさまります。学生達も自分たちが作った物がどうやって使われていくか、どのように経年変化していくか、たまにmorinosに遊びに行きがてら確認しに行ってみて下さい。こうして作った物を身近なところで使ってもらうことで、モノづくりのフィードバックを得るなど、さらなる学びにつなげてもらえたらと思います。木工の学生はこのあと木工機械使用法2が始まりますが、引き続き頑張りましょう!

木工専攻 講師
前野 健


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