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2018年11月05日(月)

実践で役に立つ救急法

本年も「楽しく」「実践的」をモットーに

救急法講習が実施されました

一般的な救命講習では、各地域の消防署が実施し屋内で止血法や骨折時の対応・心肺蘇生法などを行い、半日程度受講すれば修了書がもらえます。多くの人が受講したことあるのではないでしょうか

 

しかし、実際に活動するフィールドではどうでしょう?ケガ人や急患が発生するのは近くに救急道具が完備されている場所とは限りません。ケガをした人を発見した時にはどの様に対処したらいいのだろう?現場ではどんなことを優先的に判断する必要があるのだろう?発見したら直ぐ119番通報するんでしょ?

 

そんな不安や疑問に応えるべく、消防士や救急救命士として現役で活躍しているメンバーが、普通救命講習では補いきれない より実践的な講習を行う為、自主研修チーム「郡上RSR」として講師に来てくれました!

メイン講師を務めてくださった救急救命士の佐藤さん

 

アカデミーで実施する講習は2日間行います

初回は救急法講習の基礎知識と質疑応答

講師も絶賛の心肺蘇生の姿勢(井上君)

AEDを使うといっても、注意しないといけない事は盛りだくさん  真剣に聞き入ります

止血の効果を分かり易く説明してくれました

骨折時の固定方法や運搬方法はこんな応用方法もあるよ!と様々な想定をし、目の前で起きている事の想定と対処法、そして身近な道具を使った応用方法を実際に道具を使って試してみます。

三角巾が無ければテーブルクロスでも良いよね

ビニール袋もひと手間で腕の固定が出来てしまいます

ラップは包帯や三角巾にも使えちゃいそう

紐があれば一人で搬送もできそうです

近くに木が生えていれば搬送にも使えます

 

普段は救急箱に入っていないような身近なものも使い方次第で役に立つものばかりです。

「~が無いから困った」と探し回っている間に、怪我人の症状は悪化してしまうかもしれません。落ち着いて代用できるものを近くから探し出せることも、人命救助の大事なポイントです

 

 

2日目は数週間空けて再度復習を行います

 

さて、前回やったことは覚えているかな?

時間を空けてもう一度実施してみます

三角巾の代用で止血や腕を固定する復習

頭で覚えているつもりでも、実際に動いてみると、どう固定するんだっけ?と一部が抜けていることもあります

 

木の棒と布を使った搬送法

 

しっかり復習と確認を行ったら

4つの現場を想定したシナリオトレーニングを小班に分かれて行います

それぞれの場所ではケガ人に扮した学生が倒れています

谷への落下

喉の詰まりと心肺停止

高所からの落下

蜂刺されによるアナフィラキシーショック

 

最初は戸惑いが表に出ていましたが、徐々に顔つきや声のかけ方に変化が見えてきました声をかけ続ける人、状況を判断する人、怪我人に触れ安心させる人、連絡・道具を取りに行く人

様々な役割があることを、体験の中で気づいたようです自分が怪我人役をやった人は、どんなことをされると嬉しいか

どんな動きをされると不安を感じるか

救助された側からのコメントも振り返りで共有します

両方を体験することで、相手を思いやって接することが出来るようになったのかもしれません

 

とってもボリューム満点なのに、消化不良を起こしにくい様に

丁寧に解説やふりかえりの時間を作ってくれたことで、本当に充実した講習会になりました

 

「今度からガムテープ救急道具に入れておこうか?」

そんなコメントが出る救急講習なかなかありませんよね

マニュアルも大事だけど、現場で何ができるのか?可能性を大きく広げてくれる救急法となりました

 

今回、救急法の実習を行うにあたりご協力を頂きました

 

郡上RSRより

佐藤さん・市村さん・田中さん・河合さん・貴志さん・金子さん・西村さん・大槻さん

※夜勤明けの中、今回の実習の為に来てくださった方もいらっしゃいます

 

救急用のダミー人形やAEDトレーナーを貸してくださった

岐阜県 消防課 様

 

皆さまのおかげで、とっても楽しく充実した実習になりました!本当にありがとうございます!

報告:新津裕