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2023年11月30日(木)

「森のようちえん&プレーパーク実習」でドイツのプレーワーカーと実践交流しました!

森林環境教育専攻の実習では、プロと交流しながら、リアルな現場で活動を進めていく授業が
頻繁にあります。

卒業後、自然と人を相手に、体験や学びの空間を創っていくことになる森林環境教育の学生に
とって、現場と人(参加者や対象者)、そして多種多様なプロのスタイルに直接触れることこ
そが、プロになるための感覚や技術、そして自分なりのスタイルを磨き上げていく絶好の
チャンスだからです。

去る11月14日〜16日の3日間、ドイツのベテラン&若手プレイワーカー7名をお招きして3日間の
実践型交流プログラムを実施しました。このプログラムは、日本冒険遊び場づくり協会が主催
となり、文部科学省の「日独青少年指導者セミナー受け入れ事業」の助成を受けて開催したも
のです。

1日目は、「なぜ遊びを届けなければいけないのか」というテーマで、1970年代、中古の2階
建バスに遊び道具を詰め込み各地に遊び場を届ける「SPIEL MOBILE(プレイカー)」の活動
を立ち上げたカーラさんからの歴史的なプレゼンテーションを皮切りに、現代のプレイカーの
プログラムの紹介や、日本国内で活動しているプレイカー団体(今回は8団体が参加)のオン
ライン交流発表などがありました。「プレイワーカーは子ども達の弁護士だ」という言葉も
印象的でした。

そしていよいよ午後からは、日独混合7チームに分かれ、翌日訪れる保育園に何を積み込んで
行ったらいいのか、プレイカーの中身探しワークショップがスタート。予算は「ゼロ」今身の
回りのあるもの、素材、道具類を、どんな遊びが生まれそうか、互いに話し合いながらチーム
で制限時間内で探してもらいました。

作業をしながら、当日参加者として集まった国内のプレイワーカー30名や、アカデミーの学生、
ドイツ団それぞれのメンバーが混ざり合い、互いの遊び感について情報交換し合いました。

2日目はいよいよ素材や道具類を積んで美濃加茂市にあるあじさい保育園の園庭へ。この保育園
は、昨年度オープンした保育園で、園庭には滑り台やブランコなどの遊具がありません。その代
わり子ども達はコッパや石、板、水たまりなどその場にある素材を使って次々と遊びを作り出し
ていきます。私たちが持ち込んだ素材も大人気!予想通りの遊びが始まったもの、予想とは全く
違う遊びを創り出す子どももいました。

3日目は再度荷物を積み替えて、今度は可児市の南帷子小学校へ。学生だけに大胆な遊びが生
まれるだろうと予想しトラックを追加して丸太や端材を大量に持っていきました。昼休みが始
まると校庭の片隅ではじめたこの空間に子ども達が殺到し、次々と遊びを作り出していく様子
とその勢いに参加者も学生も大喜び。小学校の先生も一緒になって遊んでくれていたのが印象
的でした。

校長先生曰く「毎日こうだったらいいのに!」

 

リアルな現場で、子どもたちの中で「遊びが生まれる瞬間」を幾度となく見ながら、互いの
子供達への関わり方や空気感を感じながら、ドイツ団も、全国から集まったプレイワーカーも
アカデミーの学生も、そして子どもも先生も、みんな互いにいろんなことを学びあえた濃厚な
3日間でした。

子供時代、与えられた受け身の遊びではなく、試行錯誤を繰り返しながら遊びを創り出す経験
は、子どもたちが将来、理想的な社会を自らの手で築いていく際に欠かせない重要なもの。

予測困難なこれからの時代、日本の森を舞台に持続可能な社会を気づいていける人材を育成す
るには、「子供時代の本当の遊び」は絶対に欠かせない要素になってくるでしょう。

イギリスの元首相、デイビッド・ロイド・ジョージ氏はこう言ってます。
   「子どもたちの遊びをないがしろにするコミュニティはいずれ滅びる」

日本は大丈夫でしょうか?

これからの時代、子ども達をどう育てていったらいいのでしょうか?
「森」こそが大きな鍵を握っていると私は確信しています。

 

なんちゃって先生 萩原ナバ裕作