「森のようちえん&プレーパーク実習」〜うみもりキャンプから学ぶ〜
「森は海の恋人」という素敵な表現があります。
「森川里海」のつながりを、頭ではなく、海の人と山の人がつながって
共に過ごし、共に体験することを通してリアルにつながっちゃおう!
それが海と森がつながる一番の早道なんじゃない?
そんな思いをもとに始まった「うみ森キャンプ」は、morinos(モリノス)と
静岡県御前崎市の「波なり学校」とのコラボで2年前から始まった企画です。
海の人が山(morinos)に来て過ごしたり、山の人が海を訪れて、波乗り
ではなく「波なり」をしたり。。
森林文化アカデミーが海のことをやるなんてちょっと不思議かもしれませんが、
実はとっても大事なことなんです。
*過去のうみもりキャンプについては「morinosチャンネル」ご覧ください。
「うみもりキャンプin morinos 2024」
そんな「うみもりキャンプ」の現場を「森のようちえん&プレーパーク実習」
の実習として学生を引率して体験してきました。
その時のことついて、将来森のようちえんを立ち上げることを目標にアカデミー
に入学してきた1年生の”ゆい”こと三木悠維さんが報告してくれました。
なんと悠維さん、アカデミー入学前からこの「波なり学校」や「うみもりキャンプ」
にいつか参加したいと思っていたそうです。
さて、今回の体験を通して何を感じたのでしょうか?以下に紹介します。
(ここまで)なんちゃってせんせい 萩原・ナバ・裕作
****以下 三木さん文 *****
「 森のようちえん&プレーパーク実習 」
静岡県 御前崎にある「波なり学校」から学ぶ〜うみもりキャンプ〜
サーフィンやシュノーケルなど、森だけでなく海で遊ぶことも大好きな私は、
将来森のようちえんをやるなら、子どもたちに海で遊ぶ体験ができる環境を
作りたいと思っています。
海は、生命の誕生の地でもあり、
陸では体験できない「 波の音や、浮く感覚や、広〜い海と青い空、潮の辛い
味を五感を使って感じたり、海の中にいる魚や珊瑚などの生き物たちを見て、
一緒に泳いで、地球を体感できる場所 」だから。
そこで、森林文化アカデミーに入学する前から行きたかった「波なり学校」へ
3日間学びに行きました。アカデミー学生以外にも「森のダンゴムシ」や
「こだぬき」という森のようちえんに通われている親御さんも参加されました。
この「うみもりキャンプ」という活動は、海と山の繋がりを学んだり感じたり
するために、まずは海と森の「人」とが繋がるところから始めよう!
そんな感じて始まったのが3年前のうみもりキャンプ。ナバさん(萩原教授)や
波なり学校の校長先生「むねお君」こと豊田宗男さん、フォトグラファーの
「チャルさん」こと佐藤範裕さんから教えていただきました。
現場へ行くと、大人の足がつく浅瀬で、人が少ないポイントで、ライフジャケット
を着た子どもたちがボディーボードに乗って、スタッフが波に合わせて板を押して
岸までたどり着くように押していたり、砂浜で潮干狩りをしていたり、子どもたちが
サーフィンの板に乗って手を横にピーンと伸ばして笑顔で、岸まで板に乗っている姿
がありました。
子どもたちが波に乗っていると必ずスタッフの形や、大人たちが「ひゅ〜〜!!!」
「いいねえ!!!」と声をかけて、ハイタッチやグッとポーズをしているころがとっても
印象的。
私たち学生の中でも2名はサーフィン未経験でしたが、まずはボディーボードで波に
流される体験をし、そのあと、サーフボードに乗り、スタッフにレッスンしていただき
ながら、サーフィンの板に乗ることに成功!!!
大人も楽しければ子どもも楽しい。
疲れたら砂浜で子どもたちと遊びながら過ごしました。
私がとても印象的だった言葉、それは、子どもたちに海好きになってもらうためには、
「海を怖がらせないようにすることが大事」
波なり学校は、サーフィン教室ではありますが、サーフィンをしなくても、海のそば
で砂遊びしたり、ボディーボードで友達と一緒に同じ波に乗って流されたり、それだけ
でもいい。
もしサーフィンの板に乗って波に乗りたいと思ったらそのタイミングで挑戦したらいい。
という考え方をされているとのことでした。
校長先生の豊田さんは、サーフィンの先生ではありますが、子どもたちや大人たち、
誰に対しても丁寧で思いやりを持って接していました。みんなから親しみやすく
「宗男くん!」と名前で呼ばれるにこにこ笑顔の方でした。その人柄を見て、私も
こんな森のようちえんの保育士になれたらいいなと刺激を受けました。
そのためには、宗男くんのように、ナバさんのように、海や山でたっくさん遊んで、
海や山の危険やスリルも味わいながら、体感する必要があると感じました。
宗男さんが
「 “波になる” これが波なり学校の教訓だよ。」と教えてくれました。
10年前に自分の子どもにサーフィンを教えたことがきっかけで波なり学校を始めて、
昔は1回のレッスンに、30人くらい人を受け入れていたけど、安全や、一人一人の
成長を見守ることが難しいと判断し、今は1回のレッスンに5人ほど受け入れており、
全員が海に入らように遊ぶことも大事にしているんだそう。
また、子どもを通わせていたお父さんがスタッフになってくれた方もいて、自分の
子どもたちではなく、違うパパに教えてもらうと、できるようになったり、異年齢の
子どもたちが混ざり合うことで、子ども同士でも斜めの関係ができる。と学びました。
私は、山と川と海は繋がっていると思っています。
5年前にサーフィンを始めて、浜辺にゴミが沢山集まっているところを何度も見たこと
があります。そのゴミを拾い集めてゴミアートも作りました。
サーフィンがきっかけで、環境問題に興味を示すようになり、地球温暖化で珊瑚が
死んじゃったり、海面が上昇したり、海の温度が上がって氷山が溶けていたり、
海のゴミを海の生き物が食べて死んでしまったり、水の中にマイクロプラスチックが
含まれているということを知りました。
そして、雨が降り、それが山の上から流れて、川へ流れ、海へ流れつき、水蒸気に
なり、雨が降る。という循環があることを知りました。
私たちが普段生活をしてる生活排水が海へ流れていると知り、海に優しい洗剤を
使って洗濯や食器を洗ったり、自然の中へ遊びに行ったら1ゴミ拾うようにしたり、
ゴミを出さないように生活したり、日焼け止めは珊瑚に優しい日焼け止めを使った
りして生活しています。
私のやっていることは微力だし、自己満足かもしれませんが、
大好きな海や、山、川を次世代へ残していけたらいいなという思いと共に、環境
問題について、子どもたちも大人も遊びながら考えられるきっかけづくりもして
いきたいなと思っています。
そして子どもたちや周りの大人たちへ
「安全な場所なら自由な発想で遊べる」ということも伝えていきたいなと学びました。
とても貴重な時間をありがとうございました。
クリエイター1年 環境教育専攻 三木悠維