卒業間際の課題研究 ー 都会で企業向けプログラム実施
<2026.3.26> 卒業まで、残り5日間。森林環境教育専攻2年の石岡美憂(いしおか・みゆう)さんが、自身の課題研究「ネイチャージャーナル×対話」を東京で実施しました。
きっかけは、昨年10月。清水建設の方々が来学された際、石岡さんのプログラムを体験いただいたことでした。

清水建設のみなさまにプログラムを実施する石岡さん(昨年10月)
この日体験された、環境教育研修を手がける照井さんから、後日とても丁寧なフィードバックが届きます。その言葉に励まされながら、石岡さんは研究を深め、
「 自然と共に『私に還る』― 五感・描写・対話がひらく回復のプロセス ― 」
をまとめました。

森林環境教育専攻2年の石岡さん
照井さんから、「東京でもぜひやってみたい」という声をいただいたことをきっかけに、今回の実施が実現しました。
会場は、江東区にある清水建設の共創施設「NOVARE」。雑多なアカデミーの教室とは対照的に、イノベーションを生み出す仕掛けが随所に施された、洗練された空間です。

清水建設のおしゃれな共創空間「NOVARE」
今回、企業のビジョンづくりや社員研修に関わる5名の方々が参加してくださいました。
普段は屋外で行うネイチャージャーナルですが、この日はあいにくの雨。
まずは室内で、オフィスにある観葉植物を使い、観察の練習からスタートします。

観葉植物をルーペで観る
しかし、このまま室内ではやはりもったいない!と、外へ。
雨の都会で<五感を開くワーク>を行った後は、それぞれ気になる植物を探しに出かけます。

五感を開いて、都会の喧騒の中に自然の音を見つける
一人でじっくりできる場所を見つけた後は、植物と向き合う時間を過ごしていました。


雨の中でのジャーナリング
たっぷり30分が経ったあと、室内に戻り対話の時間へ。
まだ肌寒い春の雨に打たれた参加者のみなさんからは・・・
「仕事から離れて没頭できた」
「時間を忘れていた」
「途中から雨も忘れていた」
「植物を見ていたら、その植物のストーリーが浮かんできた」
など、楽しそうなコメントが。

さらに、
「身近なものでも、新しい発見があった」
「昔、こういうことをしていたのを思い出した」
「今の自分に必要な時間だった」
という言葉もありました。
石岡さんのプログラムが、参加者それぞれの気持ちを刺激し、感性を呼び起こしていたことが伝わってきます。

対話の中では、プログラムの可能性についても話が広がりました。
「意図的に、没頭する時間をつくることは大事」
「シンプルで、どこでもできる」
そして、
「ぜひまたやってみたい。多くの人に体験してほしい」
という、うれしい言葉もいただきました。

卒業直前での実施でしたが、「都会で、企業向けに提供したい」という自身のテーマが実現でき、石岡さんにとって、まさに課題研究の集大成となりました。
これまで十数回実施していて、石岡さんには初めての雨での開催だったそうです。
初めての場所、初めての参加者、初めての環境 —― そのすべてを乗り越えた経験は、確かな自信につながったはずです。
アカデミー入学前、忙しく働いていたときの苦しかった自身の経験から、この研究をスタートした石岡さん。自身の回復から得たこのプログラムで伝えたいメッセージに、参加者のみなさんも深くうなずいていました。
「忙しい中でも、自分を”チューニングする”時間があるといいですよね」

ご協力いただいた清水建設のみなさま、そして実施にご尽力いただいた照井さん、ありがとうございました。
石岡さん、お疲れ様でした。森の中、そして都会でも、自然と人をつなぐ実践を、これからも広げてくれることを期待しています。
<森林環境教育専攻 教員 小林(こばけん)>