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2024年02月10日(土)

課題は課題につながっている(ローカルビジネス2<リサーチとアイデア>)

森林環境教育専攻の選択科目、「ローカルビジネス2<リサーチとアイデア>」を実施しました。

今年度から新設した「ローカルビジネス」では、講義室と現場を組み合わせながら、プロジェクトデザインをするための視点と捉え方を伝えています。

「ローカルビジネス2<リサーチとアイデア>」では、新しいビジネスチャンスや課題解決のポイントを探るため、世の中で起きていることを多角的・多元的にとらえ、つながりを意識する視点をもってほしいと考えています。

クリエーター科の共通科目「コミュニティ・ビジネス論」では、「デザイン思考」を取り上げています。私たちが参考にしている慶應義塾大学大学院 前野先生編集の『システム✕デザイン思考で世界を変える』(日経BP社)では、「デザイン思考は感性的で、右脳的」とされています。一方で、「システム思考は論理的で、左脳的」と書かれています。

ちょうど次の週に「課題の構造図を描く」実習授業があります。これはシステム思考を基にしたアプローチです。そこで今回の授業では「課題の構造図を描く」を通して、「システム思考」の概要に触れることとしました。

 


 

1日目(1/17): 課題の構造図を書く

まずは、遅ればせながら「元旦の計」として、今年の目標をみんなで宣言し合いました。

また、クリエーター科1年生も年が明けて1月になり、そろそろ2年生で取り組む自身の「課題研究」のテーマを決めていく時期です。昨年4月に作成した「マイプロシート」をもとに、これから取り組むプロジェクトについてシートを作成してもらいました。

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午後からは、システム思考の基本的考えである「世界はシステムで動いている」ことを捉えます。森林文化アカデミーなので、まずは野外で感じることから。

鳥や岩、木々や公園は、どうつながって、どのように互いに影響を与えているのでしょう?そのために蓄積された時間は?・・・システム思考のストックやフロー、ダイナミクス、フィードバックループなど、現在をつくっている様々なものに意識を巡らせます。

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さて、現実社会(講義室)に戻って、「課題の構造図」を考えます。
NPO法人issue+design代表 筧裕介氏の著書『持続可能な地域のつくり方』や、「SDGs de 地方創生」(小林が公認ファシリテーターを取得)などの資料を用いながら、お題にとりくんでもらいました。

同じお題ですが、学生4人の課題の捉え方はバラバラです。そう、これが「木を見て森も見る」システム思考を意識したい理由です。同じ事象でも、捉え方やアプローチで違う結果が導かれることを感じてもらえたでしょうか。

 

2日目(1/19): “自分の”課題の構造図を書く

2回目の前半は、今度は違う課題で「課題の構造図を描く」演習です。

issue+design作成の「SDGsイシューマップ」を使いながら、課題の構造を様々な角度から見て、つなげていきます。制作を通して、自身の体験や経験、そこから生まれる感情が、課題を捉えるときに多大な影響を与えていることを、それぞれが実感していました。

異なる立場や価値観を持つ人々、自然と人をつなげるしごとを担う環境教育では、フラットな立場で関わることも必要となるので、自身の「メンタルモデル」を知るのは大事なことです。

冷静に社会で起きている事象や課題を捉えるのは、とても難しいですね。

午後は、2年生で自身が取り組む課題について「課題の構造図」を作成します。
その前に、まずマイプロシートをメンバー全員でシェアするところからスタート。これから長い時間、互いの研究を支え合う仲間です。

取り組む課題について、なぜその課題に取り組むのか。
その人自身の深い部分を、互いに理解しあうところから始めたいと思いました。

と、丁寧にマイプロをシェアしていたら、それぞれのプロジェクトを深掘りする時間がなくなってしまいました・・・。

自身の課題を可視化し始めて、また新しい気付きが生まれた学生もいました。4月から2年生になり、課題研究が進む中で、マイプロシートも課題の地図も、新しい気付きや課題がどんどん出てくることでしょう。

今回は時間切れになってしまいましたが、これからも一緒にアップデートしていきましょう!

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次回は実際にまちに出て、インタビューからリアルに「課題の構造図」をつくります。

森林環境教育専攻 准教授 小林(こばけん)