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2021年09月07日(火)

木と組み「デジタルファブリケーション」

先日、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)の小林茂教授とイノベーション工房の伊澤宥依さんにご協力頂き、アカデミー木工専攻とIAMASの連携授業、「デジタルファブリケーション」が開催されました。本来であればIAMASイノベーション工房に伺って実習の予定だったのですが、今年度もコロナウイルスの影響で、昨年に引き続きオンラインでの実施となってしまいました。

 

まずは小林教授にデジタルファブリケーションについての講義をしていただきました。国内外の様々な事例や、コロナ禍での3Dプリンタの活用など、急激に変化する社会情勢に柔軟に対応できるデジタル工作機械の優れた点をご紹介いただき、デジタル工作機械単体での加工だけではなく、アカデミーで学んでいる木工や建築などの技術、知識を組み合わせることでさらに活用の幅が広がるのではといったお話をしていただきました。

 

その後伊澤さんにレーザーカッターの使い方や注意点、データ作成についてのレクチャーをしていただき、今年度のテーマ「木と組み」に合わせたデータを各自で作成し、アカデミー、IAMASそれぞれのレーザーカッターで出力を進めていきました。

 

アカデミーでは木材を、IAMASではアクリルやMDFなど多様な素材を加工してもらいました。オンラインで画面越しに進行状況を見せてもらっています。

 

最終的に各自が成果物をプレゼンし、オンラインで講評をいただきました。

直接イノベーション工房に伺えなかったことは残念でしたが、会いに行くことが難しいこういった状況下でも、デジタルデータであればすぐに送ることができ、離れた場所で同時に加工を進めていくことができます。講義をしていただく際や、質問などのやり取りもとてもスムーズで、インターネットやデジタルファブリケーションのメリットを存分に享受することのできた授業となったのではないかと思います。

今年の授業でできあがった作品をいくつか紹介します。

手がモチーフの部材が組み合わさったランプシェード

シルエットが印象的です。

後ろのハンドルを回すことで小窓のイラストが変化する装置。

組み合わさる歯車を覗けるように後ろがカットされています。

ぷっくりとしたシルエットがなんだかほっこりするリクガメのオブジェ。ペン立てとしても使える?

 

他にもたくさんの個性的な作品ができあがりました。普段の木工専攻で作るものと少し発想が違い、とても刺激的だったかと思います。木とレーザーはとても相性がいいので、使い方次第で可能性はどんどん広がります。この授業に限らずこれからもどんどん活用していってもらえたらと思います。

 

事前にたくさんの準備をしていただき、当日もとても有用な講義とレクチャーをしてくださったIAMASの小林茂教授と伊澤宥依さん本当にありがとうございました!

 

木工専攻 講師

渡辺圭