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2019年04月03日(水)

ナタの柄を自分で削る 林業×グリーンウッドワーク

エンジニア科(高校卒業程度対象)の「林業の道具」という授業で、今年からナタの柄を自分で削ってもらう授業を始めることになりました。
林業の教員と木工の教員の雑談の中から生まれたアイデア。森林文化アカデミーだからこそ実現できる授業です。

本当に実用的なものができるのか、本番前に試作をしてみました。
シラカシの乾燥材に、口金を取り付ける部分と、茎(なかご)と呼ばれる部分を差し込む溝を加工しておき、そこから先は斧、南京鉋、銑などのグリーンウッドワークの道具で削り出します。写真右端が市販品。右から2番めが試作品です。ほぼ市販品と遜色ないものが作れます。あとは学生が破綻なく作れるよう、これから作り方の工夫が必要。

生木でも試してみるため、去年アカデミー内で伐採したアラカシも製材しておきました(写真左端とその右)。直径15センチ、長さ50センチあれば、8〜10人分は取れそうです。ねじれや狂いを防ぐため削りながら乾かしていくことになりますが、きっと生木の方が削りやすいはずです。学内で伐った木を使うというのもいいですよね。

学生たちには入学後1〜2ヶ月ほど市販品を使ってもらい、自分の手になじむ柄の太さに削ってもらう予定です。林業とグリーンウッドワークの融合。これ、ワークショップとして一般向けにやってみるのも楽しいかもしれません。

久津輪 雅(木工・准教授)