活動報告
2017年08月19日(土)

自力建設・大工合宿をしました!「墨付けと刻み加工」「大工入門」

自力建設大工合宿の様子1

森林文化アカデミー自力建設「里山獣肉学舎」の大工合宿が8月2日~8月9日の日程で行われました。

毎年この時期に行われる大工合宿では、学生が大工さんの指導を受けながら、柱・梁などの軸材料を手刻みで加工しています。
今年度も昨年に引き続き、白川町の東濃ひのき製品流通協同組合の皆さんにご指導をお願いしました。

加工に入る前に墨付けを行います。
指矩(さしがね)の持ち方から、直角の出し方、墨の付け方、基本的なことをしっかりと教えていただきました。

墨付けの練習

 

自力建設大工合宿の様子3

自力建設大工合宿の様子4

墨付けが終わるとチームワークで仕口の加工を進めていきます。
大工合宿では手刻みを自分達で行うことで、ノミ・カンナの基本的な使い方や、仕口の様々な工夫について学びを深めていきます。

自力建設大工合宿の様子5

休憩中のひとコマです。

自力建設大工合宿の様子6

最終確認で仮組みも行いました。建物もようやくかたちになって現れて、達成感からか皆さんいい笑顔です。
東濃ひのき製品流通協同組合の皆さん、ありがとうございました。

クリエーター科1年建築専攻:坂田


自力建設大工合宿鈴木さん

学生は、建築についてほとんどわからない1年目の4月から、設計、打ち合わせ、図面作成を繰り返し、厳しいスケジュールの中、8月には合宿で大工さんの指導のもと、墨付けと手刻みを行っています。

混乱の中で自分たちで一棟建てる経験は、実務ではまず体験できない、貴重で濃厚な学びですが、それがアカデミー自力建設プロジェクトの狙いです。

自力建設大工合宿墨付け

初日は材料の選別と墨付けからはじまりました。
墨付けとは、材木を刻む前に墨か鉛筆で、刻む箇所に線を引くことです。

「先ず芯から墨付けし、必ずその芯から測る。真っ直ぐの材料はない。
芯に幅30ミリのホゾ穴があったら、芯から15と15で墨付をつける。
アリの15ミリ先に芯があったらそこから引いて測る。材料に水平垂直はない」と大工の森下さん。

これは「つくる手順を知って図面を書け」ということです。
材料の表面からの距離ではなく、芯からの距離を書いておかないと、その都度足したり引いたりする必要が出て来て、間違えるリスクが高まります。
当たり前ですが、間違えると、演習林から伐り出してきた木が無駄になり、また刻み直し。もし建方当日に間違いが判明したら大ごとです。

車知継打ち合わせ

担当の学生は青くなりながら、加工図を再チェック。柱が3本短いことがわかり、すでに切っていたので、再搬入が決まりました。
ギリギリまで書いていた加工図に、通り芯や、FL、耐圧盤Lを書いてないから一箇所寸法を間違えたんだね。
ガーン。でも次から彼はもう間違えないでしょう。こうやって、図面の書き方を学びます。

“つくり方を理解した、わかりやすく正確な図面”を引ける設計者になってもらうために、こんなに良い授業はないと思います。

自力建設枠周り詳細図

溝カッター

「建築は、全部ちゃんと出来て当たり前。指矩の持ち方ひとつで直角がズレたら、ちゃんと建たん」
と大工の森下さんに言われて墨付けし直す場面もありました。

電機カンナ

楔の切れ目

大工さんたちは手取り足取り、根気よく教えてくれています。ご自分の修行時代は、こんなに丁寧に習うことはなかったでしょう……。
改めましてありがとうございました。

アカデミーでの上棟は10月です。工事はまだ始まったばかり。気持ちを引き締めて行きます。

 

担当教員:松井匠


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