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2017年06月16日(金)

作ったモノに付加価値を付けよう!「塗装の応用」

アカデミーの木工専攻では様々な塗料や塗装方法を学びます。今回は2年生を対象に吹き付け塗装の実習を行いました。

まずは木に塗る前に、機材に慣れる作業からです。

紙に色を吹き付けて、機材の特徴をつかみます。今回使っているのはエアブラシという小型のスプレー。繊細な模様作りからクリアの塗膜仕上げまで、使い方次第で様々な表現が可能です。

機材に慣れてきたら、いよいよ木地に色を吹き付けていきます。今回は黄、赤、青の塗料を順にマスキングした木地に吹き付けました。塗料を混ぜてから塗るのではなく、重ねて色を表現することで色に深みが出ます。

機材を使う塗装は手入れも大切です。塗料も変わるたびに洗浄が必要になります。最初は慣れない機材におっかなびっくりの作業でしたが、だんだんと慣れて手際もよくなってきます。

 

本来、小物にこんなに手間のかかる塗り方をすることはありませんが、今回はあえてパーツ塗りにも挑戦しました。細かな部分も吹き付け塗装をすることできれいにムラなく色を乗せることができました。

今回の塗装では、各工程ごとに乾燥時間が必要になります。この時間を利用して普段の木育ワークショップに活用できる手軽な着色オイルフィニッシュを試してみました。

 

手軽に手に入る素材も工夫とアイデア次第で木工に活用できます。

さて、着色された木地に今度はクリア塗装をのせていきます。
クリアを重ねることで塗膜に強さを生み出します。また、塗膜を重ねることで下地の色があざやかに発色してきます。

 

そして完成したのがこちらです。

初めての機材塗装にしてはなかなか上手にできたと思います。
技術としてはとてもシンプルですが、作品に個性やバリエーションを生む方法の1つとして活用できると良いですね。

前野 健(木工・講師)