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2016年06月07日(火)

自ら調べて林業を知る

クリエーター科の5月からの授業に、『林業の概観』という科目があります。この科目はその名のとおり、これから学んでいく林業の世界を、学び始めに概観するという趣旨の科目です。同時に、自ら調べ、情報を整理し考察し、それを発表用スライドにまとめ、発表し、議論するという、これからの学び方の一つのスタイルの訓練という目的も合わせ持っています。

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今回までは、教員が設定したテーマに沿って調べてきました。テーマは、「木材産業」、「木材の流通」、「木材の価格」、「育林コスト」、「素材生産コスト」、「森林資源」、「木材生産量」、「林業の機械化」、「路網整備」、「林業の担い手」、「林業政策と施策」です。それぞれを何人かで受け持ちます。教員もスライドを準備しておき、学生の報告では抜けていたけど、これは押さえておいたほうがいいというような部分はフォローします。

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基本的な情報源は、森林・林業白書や各種の統計データ。こうした数値から、今どうなっているのか、その今に至る経緯はどうなのかということを知り、今後はどうなっていくのかを考えます。数値以外にも、現状を読み解く情報があれば、それについても調べます。

学生は、単に図表をスライドに貼り付けるだけでなく、自分が何を読み取ったかも加えます。数値の経年変化の図を示すだけではなく、何年か分の森林・林業白書でのそのテーマの取り上げ方を併せて示し、時代の変化を考察したりといったこともあります。こうした、学生によって目の付け所や対象の拾い方が異なるところは、教員にとっても興味深く、新たな発見になることもあります。

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実際のところ、どの学生も林業を学び始めたばかりなので、用語はわからないは、林業の仕組みがわからないはで、人に話すだけの理解をして、人に伝えるのに苦労しているようです。でも、この時期にそれをしておくと、後の学びが楽になるだけでなく、今後の科目がどういう位置づけにあるのか、そこで何を扱うのかを理解した上で学ぶことにつながると思います。

後半は、「日本の有名林業地」、「諸外国の林業」、「林業の新たな取り組み」をいう、これまでとは違うくくりでのテーマです。どんなことを調べてきて、どんな発表をしてくれるのか、楽しみです。

 

報告:横井秀一