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2016年07月04日(月)

「森林獣害」の授業が始まりました。

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クリエータ科1年生を対象とした「森林獣害」の授業が始まりました。

この授業は、座学と現地見学、実習を通して、野生動物による森林被害の実情を知り、その対策を学ぶもので、いわば入門編にあたり、7名の学生が受講しました。

並行して、「野生動物捕獲実習」という2年生対象の実践編授業が開講されており、二つの授業が一体的に構成されています。

到達目標は、「森林獣害の種類・状況を見極め、対策を講じることができるようになる」です。

獣害の現状と野生動物の生態を知るだけにとどまらず、現場で獣害防除活動に参加したり、さらには狩猟免許を取得することが、その後さまざまな可能性を広げるので、この授業をきっかけにして是非チャレンジしてほしいと川尻副学長からの熱いメッセージをいただきました。

午前中はこの授業を担当する伊佐治先生の講義です。森林に被害を及ぼす獣の種類や被害の特徴、被害の変遷、アニマルトラック等について説明が行われました。

 

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アニマルトラックの解説では、加害獣の足の剥製を教材とし、日頃は目にすることのできない動物達の足の裏を、間近に見比べながら説明を聞きました。

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番外編では、現役の狩猟者でもある伊佐治先生の経験談や、猟具の紹介もされ、皆興味津々、模擬銃に装着された実銃用スコープを覗く目にはすでに新米猟師の雰囲気も漂っていました。

 

 

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午後は、 「二ホンジカの生態と被害の現状」について自然環境保全課白川技師、「野生動物被害防止対策、関係法令」について自然環境保全課 桐井技術主査による講義が行われ、ニホンジカの生息状況や食害による下層植生衰退の状況、狩猟にに関する法律、狩猟免許の取得について、詳しく解説いただきました。また、岐阜県森林技術開発・支援センターの和田技術主査からは、今年度、ドイツロッテンブルグ大学と行う、植栽木用獣害対策資材の共同試験や、取組みの背景が紹介されました。

 

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講義に引き続き、狩猟免許取得を想定した実習を行いました。くくり罠の構造や取扱いについて桐井技術主査の説明を受けながら、実物のくくり罠の設置を体験しました。

くくり罠は全員が初めて触れるもので、スプリングの強さや、ワイヤーの扱いづらさに手こずりながらも、全員が何とかセットすることができました。

 

 

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1年生のうちに狩猟免許取得を取りたいと考える学生にとっては、大変参考になったことと思います。今後の活躍が楽しみです。

以上、報告は原島でした。