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2017年12月21日(木)

第7回「ぎふ木育指導員養成講座」が開催されました!

12月9日(土)、岐阜県図書館にて、第7回「ぎふ木育指導員養成講座」が開催されました。今回は、 「木育」を伝えるおもちゃと遊び~ 遊び・おもちゃ・木育の融合とホスピタリティ ~がテーマでした。

思わず手にとりたくなるおもちゃの数々が展示された会場では、受講スタイルもなごやかに、机を取り払ったセッティングで演台前に集合。今回の講師には認定NPO法人芸術と遊び創造協会岐阜支部 ぎふグッド・トイ委員会から、おもちゃコンサルタントマスターの加藤理香さんとおもちゃコンサルタントの高橋真由美さんにお越しいただきました。

午前の前半部は、東京おもちゃ美術館・木育キャラバン・おもちゃの広場等、さまざまな現場で活動経験豊富な加藤さんから「おもちゃと遊びで伝えるホスピタリティ」と題しての講義です。グッド・トイ選考運営委員でもある加藤さんは、おもちゃ選びについて、例えばグッド・トイであれば、3つの方向性

①健全なおもちゃ

②ロングセラーおもちゃ

③遊び・コミュニケーション尊重おもちゃ

と6つのポイント

①美しい色と形

②動きのバリエーション

③適度な大きさと重さ

④心地よい音

⑤感触のよさ

⑥丈夫さと壊れにくさ

を大切にみていると説明されました。五感が磨かれ、楽しい気持ちでやりとりし合えるようなおもちゃで思う存分遊ぶ経験は、自ら楽しみを見つけ出し、感じ・考える力を育むことにつながるとのこと。一方で、それらとは異なる魅力で子どもたちをひきつける、いわゆるキラキラ系のおもちゃについても否定はされず、グッド・トイのようなおもちゃを「主食のおもちゃ」とするなら、それらは「おやつのおもちゃ」として、子どもたちなりに魅かれる理由があるはずだから、それはそれとして受けとめましょう、とおおらかに仰いました。

また、ボランティアとして活動するにあたっては「来た人に楽しく遊んでもらいたい」との想いで、「自身が体験した面白さを伝えたい」と動くことから遊びの輪が広がり、そして、誰かと仲良くなるためには相手の面白いと思うことを引き出してこちらの面白いをのせていくアプローチの仕方がある等、今後につながる提示をしていただきました。ホスピタリティについては、後の松井先生のお話とも通じる内容で、まず安全が確保され場が整っていること、何か困っている人がいれば対応して誰もが安心して遊べる状態になっていること、を前提とします。そのうえで遊びが広がるようなちょっとした声かけや、遊びに入りやすくなるような流れを心がけます。指導員は教官ではなく一緒に遊べる仲間として、寛いで遊び尽くせるように場作りするわけです。安心して遊べる = 夢中になることで、感覚は研ぎすまされ、楽しい気持ちもふくらんでいきます。赤ちゃんが興味を抱いた対象に「何だろう?」とハイハイで近よって行くように「心が動けば身体が動く」、伸び伸びと好奇心が刺激されるまま動ける状態を提供することが大切になります。

午前・後半部は高橋さんによる「ぎふの木のおもちゃを活用した実践例」のお話と実演です。「木育ひろば」、すなわち、国産材の木のおもちゃを用いて開く「おもちゃの広場」で長年、県産材おもちゃでの遊びを伝えてこられた経験からまず、現在までのおもちゃの変遷や、木のおもちゃに対する反応(いい香りが漂った時のいい顔・押し葉やドングリを添えた際の理解の深さ等)についてお話しいただきました。また、不特定多数の人が触れるおもちゃを敬遠する向きが一部にあるため、消毒にも心を配り、清潔・安全のアピールも怠らない現場経験者ならではの御苦労もうかがいました。

 

実演の導入は『つみぼぼ』を使って「何に見える?」とのやりとりから、地場もの(=県産材)のよさの解説の後、それらと「のぼり鯉」「岐阜提灯」等を用いての、金太郎モチーフの創作劇へと続きます。受講生・スタッフが一様に引き込まれる朗々たる語り、趣向を凝らした場面作り、おもちゃを動かしての展開の面白さ、と経験を積んでこられたからこその職人芸のような実演に感嘆の声があがります。この域に達するには時間と場数を要するでしょうが、目の当りにされた受講生の方たちには多くの刺激と学びがあったことでしょう。

加藤さん・高橋さんには展示おもちゃの説明もしていただきましたが、おもちゃを囲んでのひとときは、お話される方も聴く方も自然と笑顔でほどよく力が抜けた雰囲気でした。

午後からはワークショップ「おもちゃ・遊びで伝えたい『わたしの木育』を考える」で、木育を伝えるツールとしての「ぎふの木のおもちゃ」について考えました。受講生の方には『つみぼぼ』『森の恵み』『ばらんすぼーる』のいずれかを教材として開講時にお渡ししていましたが、それらを持参いただき、まずは同教材ごとに集まってのグループワークです。教材そのものについての感想・考え・発見、約5ヶ月間どのように遊んできたか等、さまざまに語り合って教材への考察を深め、さらに人数分そろった同種の教材でどう遊ぶか、アイデア出しから遊びの場づくりと実際に手を動かしながら考えを発展させていきます。そうして最後にグループごとにふりかえり、その内容を全体発表しました。

 

その後、今度は異種混合となるようグループを組み換え、異なる教材についてそれぞれ情報交換・共有したのち、3種類ミックスしての遊びの場づくり、ふりかえり、全体発表、と同様に進めます。同種類・異種類、どちらの場合も誰かのアイデアに別の誰かがヒントを得たり、実際に試みる時には知らず知らずに共同作業、そしてまた別のアイデアが盛り込まれていく…… というふうに頭も心もフル稼働、手先から身体全体を動かすに至る人もいて、いつしかお互いの距離も縮まることに(物理的にも心理的にも)。その結果、これまでなら話していなかったような踏み込んだ内容についても話せる空気となり、仲間意識のようなものが芽生え、おもちゃ遊びとは直接つながっていないような部分にも作用が見受けられました。何より十代から六十手前までが一緒になって夢中で遊ぶ光景の素晴らしさ! ひとしきり遊んだあとの皆さんの表情のすがすがしさ! 我が身をもって木のおもちゃの効力を実感した、との感想が各所から聞こえてきました。

この新鮮な実体験を通して新たに見えてきたことも多々あるはずの受講生の皆さんは、次回、いよいよこれまでの総まとめ、それぞれの「ぎふ木育」について発表されます。

クリエーター科1年 柴田眞規子

 

 

いよいよ残るは最終回の総論・修了式です。今手元に続々と最終課題「私の木育宣言」が届いています。

「第2期ぎふ木育指導員養成講座(全8回)」講座主任:松井 勅尚


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