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2018年12月20日(木)

獣害対策・狩猟訪独研修 学生報告その2「ドイツの巻き狩りを体験して」

先日(12月2日~12月9日)参加した獣害対策・狩猟訪独研修について報告します。

今回の研修では、ロッテンブルク大学の先生方によるコーディネートのもと、ドイツの狩猟や獣害対策について、様々な視点から深く学ぶことができました。

本稿では、私達が勢子として参加した狩猟行事について記します。

12/5(水)の早朝、ベーブリンゲン地区州有林で行われる狩猟イベントに参加するため宿泊先のホテルを出発しました。現地に着くと既に大勢の人々が集まっていました。

受付をすると、スタッフの人から報酬として20ユーロをいただきました。州政府の予算から勢子参加者に支払われているようです。

しばらく、挨拶や自己紹介等をして過ごした後、主催者の狩猟ホルンの演奏と共にオープニングセレモニーが始まりました。

前に立って狩猟ホルンを演奏している方々は皆森林官ですが、写真の最も左に位置している方が、今回の狩猟行事が行われる州有林を管轄する森林官で、今回の行事の運営・進行をマネジメントする役割を担っています。この後、当地区の州有林事務所長(中央でファイルを持っている方)から、今回の狩猟行事の目的や注意事項等についてお話がありました。私達、日本人グループについても紹介して下さいました。

セレモニーが終わると、それぞれの車で狩猟現場へと向かいました。私は、ベテランの勢子の方の中型トラックに乗せてもらいました。

私たちのグループが担当する現場に到着すると、猟犬にGPSを装着する等の準備をした後、ライフルを装備した狙撃チームが先発し、しばらく間を置いて勢子チームが出発しました。森に入る前に、一緒にチームを組む若手のドイツ人の方から「30mくらいの間隔をとって、一列に並んで進んでいきます。一番大切なのはとにかく声を出すことです。」というお話がありました。

※私は一番手前の樹から撮影しました。隣の人とは約30mくらい離れています。

両脇がドイツ人の方々で、真ん中に私という配置で、スタートしました。「オーオ ホップ ホップ ホップ」 「ヘイッヤ! ホップ ホップ ホップ」 「ウッサッサ」といったかけ声を出しながら進んでいきました。私も真似をする内にだんだん上手く声が出せるようになってきました。「ホップ」というかけ声には特に意味はないそうです。歩いていくと近くで「パーン」と乾いた銃声が響き、全身に緊張が走りました。少し後で再び「パーン パーン」という銃声が立て続けに聞こえました。立ち止まりたくなりましたが、進まなければなりません。誤射されないためには、とにかく大きな声を出すしかないのです。それからも何度も銃声が聞こえましたが、夢中で声を出し歩き続けました。斜面は非常に緩やかだったのですが、枝葉が非常に混み入っていて通れそうもない所でも、互いの距離感覚を維持するために、迂回せずに突っ切らなければならなかったことは大変でした。ドイツ人の方は、ナタで伐開しながら進んでいました。※日本のナタと違って切れ味はよくなく、どちらかといえばたたき折るという表現が適切です。

途中木々が生い茂っている所で、何かいるなと思った瞬間、とても大きなイノシシが目の前から飛び出し、逃げて行ったので、私も勢子の役目をしっかり果たすことができた確信し、安心しました。

林道に出ると、列を整え再び違う林分に分け入ります。そうした、追い込み作業を2時間以上繰り返したところで狩りが終了となりました。

人と人の間は数頭の猟犬が機動部隊として縦横無尽に駆け回り、動物の突破を防ぎます。

一緒に巻き狩り猟をしたドイツ人の方々。皆さん、とても明るく、親切に接してくれました。。

猟が終わった後は、開けた場所に車で移動し、参加者で簡易的な解体場を設営しました。そこで、次々とシカやイノシシが運び込まれ、皆が手分けし、非常に手際よく解体されていきました。

その時の様子や今回の研修全体を通して私が学び得たこと等については、後日行われる報告会で報告したいと思います。

最後にお世話になった方々に、心からの感謝を申し上げ結びの言葉と致します。

クリエーター科1年 小原光力


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